今日、6月 1日は「氷の日」なんですよ~

氷の火 氷筍

 

今日 6月 1日は
「氷の日」なのだそうです。

冷凍や冷蔵技術なんて 影も形も
なかったころから 日本では知恵を使って
夏の暑さをしのぐための工夫をしていました。

冬場にできた氷や降った雪などは
条件さえ整えてやれば 夏まで
取っておけることを知っていたのです。

「日本書紀」の中に皇子が狩りに出かけた時に
光るものを見つけたという記述があるそうで

自然の状態で雪または氷が貯蔵されていたのが
地表にでも出ていたのでは
ないかなと想像されます。

また長屋王の木簡と呼ばれる出土品には
「都祁氷室」(つげのひむろ)と
書かれたものがあるそうで

奈良時代にはすでに「氷室」という
言い方があったことを示しています。
 

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氷が貴重だったので 儀式にまでなっちゃった

そして平安時代にはもう
「実用化」されていまして 6月 1日に
その保存庫を開けることが
儀式になっていたのですね。

氷を保管しておきましたので
「氷室」(ひむろ)と呼ばれていました。

考えてみるとすごいですよ、
儀式になっていたということは
毎年同じ時期に同じくらいの量は
確保していたということですもの。

実は「日本書紀」の別のページには
「氷連」という苗字が登場するそうで
「氷室」を管理した職があったみたいなのです。

専門に管理していた役職だったと
考えられますから 絶対に溶かしたりしては
いけないとか とてもたいへんな
仕事だったことでしょう。

しかもですよ その後も「氷室」を管理する職は
ずっと続いていて 明治時代まで
しっかりあったんだそうです!(◎o◎)

当然のことながら保存できる量は
決して多くはありませんから

儀式に参加するのも 夏に氷を
食べられるのも天皇や皇族
上級の貴族などに限られていたと
考えられますけれど。

「源氏物語」にも「枕草子」でも
氷で涼を取る描写が出てきますが
紫式部さんや清少納言さんも
食されていたのかしらねえ。

それぞれがお仕えしていたお妃さんたちは
絶対食されていたと思いますので
お二方もご相伴にあずかった可能性は大!

 

氷は実録にも創作にも多数登場

平安時代中期にできた書物「延喜式」には
10ヶ所もの「氷室」が載っているとか。
まあ そんなにいくつもあったんですね。

これは醍醐天皇が命じて藤原の「三平」の一人
時平(ときひら)たちが編纂を始めたもの。

時平はすぐに亡くなったので その後を
忠平がついで 927年に完成しました。

ですから紫式部さんや清少納言さんも
それぞれお仕えしたお妃たちも
ここに記載された「氷室」のどれかから
献上された氷を召し上がっていたのです!

「枕草子」には 削った氷にあまずらと
呼ばれるシロップをかけたものが
上品で好きなのよねえ!と書かれています。

この時代 どんな風にして
氷を削ったんでしょうねえ。

もしかすると氷を削る専用の道具が
あったかもしれませんよ?

また「源氏物語」では光源氏が
暑さをしのぐため 釣り殿とよばれる
川の上にせり出した建物で若い者たちに
「水飯(みずいい)」というものを
振る舞っています。

これは乾燥したご飯を水で戻したもので
冬場はお湯をかけて「湯漬け」といったそうで
お茶漬けみたいなものでしょうか。

権勢の絶頂にいた光源氏は
これを「氷」で作ったと書かれています。

当時氷を食べるのは ものすごーーく
贅沢なことだったんですね。

そういう知恵は戦乱の世も軽く乗り越え
継承され続けていて のちの江戸時代でも
夏には将軍に氷が献上されています。

長い長い時間をかけて 自然の摂理を
見つめてきた結果 それを利用する知恵は
たとえ詳しい理屈を理解していなくても

厳然たる事実として目の当たりにすることで
驚きと共に強烈な印象で 人々の中に
伝播していくのでしょうね。

 

今も氷は私たちの食を支えています

6月 1日を「氷の日」という
記念日にしたのは 日本冷凍庫協会の発案で
将軍家に氷が献上されていたことに
ちなんだそうです。

こちらの協会には 私たちの毎日の食を
支えてもらっています。

日本の冷凍・冷蔵の技術と
こだわりは世界一ですから。

ちなみに氷を献上していたのは加賀藩だそうで
今なら北陸新幹線で日帰りできますが
当時は10日の道のりだったとか。

でものんびり運んでいると
氷がいなくなっちゃうので
2倍速で運んだみたいです。(◎_◎;)

こんな風に書くと頭の中で 映像が
早送りモードで再生されますけど
実際には歩いて運んだのですからね
ご苦労さまでした。

もちろん今だって 天然の氷を天然の
「氷室」に貯蔵しておく所はありますし
それを売りにしている方々も
いらっしゃいますよね。

私の身近でも冬には天然の氷が
あちこちで見られます。

寒さが厳しいほど透明度が高く
締まった氷になるようです。

水を凍らせるには ある程度の
エネルギーが必要ですけれども

「氷室」は凍った状態を保つことが
目的なので 比較的エネルギーは要らず

どちらかといえば温度変化の
少ない場所が条件になります。

自然の洞窟や風洞 地下に作られた
専用の部屋などがそれです。

地下1~2mほどの場所は 一年に渡って
温度がほとんど変わらないそうで 今では
これを利用する冷暖房の設備もあります。

条件さえ整えてやれば 夏でも氷が楽しめる…
「氷室」の知恵はこだわる日本人の
執念かもしれませんね。(笑)

 
お読みいただきまして ありがとうございました。

 

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