「ミロのヴィーナス」の右腕がきれいに切れているのは なぜだろう?

 
ミロのヴィーナス
 
「ミロのヴィーナス」について あれこれと
妄想を膨らませているわけですが
やっぱり気になるのは 女神の右腕です。

ちょうど二の腕あたりで スパッと切られたように
なくなっていますよね。

長い間土の中にあったとしても 左腕の状態に
比べたら とても不自然です。

何がどうなれば こんな状態になるのか
さっぱりわからない…というのが 正直な
感想ですが それだと話になりませ~ん。

そこでその隙間を埋めるため(?)と好奇心と
屁理屈を満足させるためにも 
無駄な妄想が暴走を始めるんです…。

もしかるすと 初めから無かったのでは…?
 

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ヴィーナス像の右腕は 初めから無かった?

 
素晴らしく写実的な彫像で 非常に完成度が
高いと思われますので この考えは私の中で

何度も浮かんでは消え 消えては浮かぶを
繰り返してきました。

そんな中途半端な作り方をする理由をどうしても
見つけられなかったからです。

後世の者たちに「黄金比」とまで言わしめる程の
完成度なのに 腕を作らないとか…あり得ない。

また神話の中のあるシーンを表現したとしたら
腕や手の表現は 欠かせないアイテムのはず。

失われてしまって 想像するしかないですが
彫刻しない理由がないのです。

しかし彫像をみれば見るほど 右腕の切り口が
不自然さに満ち溢れているですよ。

この矛盾をどう理解したらいいのか 納得のいく
答えを見つけるのに苦労するのです。

一つずつ 分解して考えてみましょう。

初めからこの部分がなかったとして では
その理由は何でしょうか?

ありがちなこととして思い浮かぶのは…
何かしらの造形を作ったが どうしても
気に入ったようにできなかったので 切った。

相手は大理石なので 彫るとか削る以外に
足すことはできないんですよね。

例えば 優美な手や指の表現が思わしくないとか
うっかり 指を折ってしまったとか

もげちゃったとか… つまり造形の失敗で
どうにもならず 切ってしまった…とか。

もしかすると今でいう石膏みたいなものが
あったかもしれないよねえ…。

だとすれば あの切り口の先には別の石で
作った腕が取り付けてあったけど
長い間 土に埋まっていたので取れちゃった。

あるいは壊れちゃった…というのはどうかな。

修理 または付け足した部分がばれちゃったと。

左腕が失われたように 全くの間違いとまでは
言えない気がします。

ただ信仰の対象になっている女神像なのに
そんな失敗…するかなあ?

私なら 失敗したら 新しい大理石を用意して
初めから作り直して 完成品を納品するけど。

運よく残った他の部分で あの完成度ですよ?

失敗作なんて 奉納しないと思うんだけどねえ。

あれれ?もしかして 失敗して これは要らんと
打ち捨てられた方の像なのかな…?

いや…それはないなあ 発掘された時 足元に
碑文があったのよね 失敗作に碑文はつけない。

…ということは 間違いなく女神の神殿に
奉納されたもの。うむむ…。
 
 

「ミロのヴィーナス」の右腕がきれいに切れてる理由は?

 
あの不自然な右腕の状態をどう説明するか?
思いがけない所に ヒントがありました。

新聞の記事だったのですが ギリシャに
パルテノン神殿という遺跡がありますね。

ここは創建当時 又は人々の信仰を集めていた頃
納められていた宝物も あの壮麗な建造物も
極彩色に塗られていたかも…というもの。

たしかあの神殿の破風と呼ばれる部分のレリーフは
大英博物館だったかに収蔵されているんですが
よくみたら顔料の痕跡があったらしくて。

長い間風雨に晒されてきて 薄汚れていたのか
結構 頑張って洗っちまったらしいんですけども。

精密検査したら 色が塗られていたんじゃね?
ってことになったらしいの。

このニュース自体は ふうん…と思って
読んでいたんだけど 少し経って あるネットの
記事を見た時 えええっ!と思うことが。

ギリシャには古代の遺跡がたくさんあるけど
その中のアテネ神殿に奉納された女神像は

往時は金銀財宝で豪華に飾られていた…と
あったんですよ。

もちろん今は見る影もないし 彫像の出来映えも
「ミロのヴィーナス」の完成度からみると
造形的にどえらく差があるんですけどね。

私たちが知る 彫像やパルテノン神殿のような
遺跡は ほとんど大理石の地色の白ばかりですが

実はもっと派手に色鮮やかでキンキラキンに
飾り立てられていたかもしれないんですね。

そう思った時「ミロのヴィーナス」が
豪華な装飾や上等な衣装をまとった姿で
頭の中に再生されたんですよ。

もしかして あの刃物で切ったような腕は
石の部分はそれ以上 要らなかったからかも!

例えば黄金の豪華な腕輪をはめて その先は
象牙などのもっと細工のし易い材料で
美しい手を作ればいいじゃん!

異素材を組み合わせるのってあったみたいだし。

大理石には彩色が施されていたと思うし
薄絹やベールのような豪華な衣装で
着飾っていたんじゃないかしら…。

神殿に失敗作を奉納するはずはないので
たぶん こっちの発想が正解なのでは…?

どの道 素人の妄想に過ぎないけど
不自然な右腕の切れ方の説明としては
一応筋が通りますよね。

私としてはかなりすっきりしているのですが
どんなもんでしょう。(笑)
 
お読みいただきまして ありがとうございました。
 

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