今日はソクラテスが毒杯をあおった日

 
ソクラテス刑死
 
ソクラテスさんて人は とても有名だけど 
著書などは一切残っていないし

本当はどういう人だったのか 
よくわからないらしいですね。

分かっていることは 
紀元前400年代のギリシャに
忽然と現れた哲学者で 

もっぱら対話によって
「無知の知」ということを広めた人。

その行為は当時の人々には
「よろしくないこと」として捉えられ

裁判にかけられてしまい 
無罪を主張することもできたであろうに

あえて刑死を受け入れ
毒杯をあおって亡くなった 
ということくらい。

哲学者といっても それは
後世の人間がそう言っただけ
なのではないでしょうか?
 

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最期が劇的だから 名前が残った?

 
だって本人は「自分は何も知らない」
ということを自覚させるために

誰かれかまわず人に議論を吹っ掛けては 
言い負かしていた理屈こきの変人だったりして。

おっと偉大な哲学者をつかまえて 失礼しました。

でも…当時のギリシャ、アテネには 
ソフィストとかいって報酬をもらえる
仕事としての哲学者もいたんですよね たしか。

ですがソクラテスさんてば 
そういう一派というか集団には
入っていないようですね。

理屈こきの はみ出しもん
だったのでしょうか?(こらっ)

ギリシャ哲学なんて聞いただけで 
脳が腸ねん転を起こしそうなので

できれば避けて通りたかった
分野なんですけども。(笑)

ソクラテスさんが自ら行き着いた
「無知の知」を自分で
宣伝しまくった形ですね。

で 彼に捕まって(?)
議論を吹っ掛けられた上 

散々に言い負かされて
ぐぬぬ…と悔しい思いをしたり 

ソクラテスさんの言っている
意味を取り違えて 馬鹿にされたと
感じたりした人は少なくないと思いますよ。

あえて相手を否定しまくるところから
始めるのでしょうから。

結果的には 憎まれたり
嫌われたり恐れられたり 

たくさんの敵を作ってしまったので 
お世辞にも上手な宣伝だったとは 
言えませんけれども。

彼のやり方はオープンで 
そこに居合わせれば
誰でも見聞きできたそうです。 

そのためか 本人はともかく
ソクラテスさんを師と仰ぐ人たちが
現れたことも事実でした。

こういう人たちがいなければ
ソクラテスさんは 後世に
名前を残せませんでしたからね。

こちらは宣伝の効果は 
絶大だったと言えるかもしれません。

とはいえソクラテスさんという人は 
本当はいったいどんな思いで
論戦をしかけまくっていたのでしょうか。

もしも口先で言い負かすだけだったり 
悪しざまに罵ったり 

人を小馬鹿にするような
人間であったなら 

まず信用を失いますし 
下手をすれば石を投げられますよ。

当然 彼を師と仰ぐような人たちも 
現れるはずはなかったと思われます。

弟子という人たちの その後の
功績をみれば もちろん
個々の力量もどえらいものですが

ソクラテスさんの影響も
無視できないと思います。

そういう優れた人たちが
師と仰ぐのですから 恐らくは

深く広い知識に裏打ちされた
圧倒的な博識の知の巨人
だったのではないでしょうか。

ただのおしゃべりで 理屈こきの
嫌味な偏屈じじいでは 
有り得なかったと思われます。

確かに想像を超えた変人だったでしょう。

もしもそこらで行き会ったら 
逃げ出していたかもしれませんし 

どこかで声が聞こえたら
わざと遠回りをして 

行き会わないように
したかもしれません。

誰だって 道端でいきなり
声を掛けてきたおやじに 

言い負かされたら
いい気分はしませんよね 

しかも他の人だって
聞いているんですから。

反対にただソクラテスさんに
同意するだけだったり 

初めから何も知りませんとかいって
逃げようとしたりしても 

たぶん許してもらえなかった
のではないかしら。(笑)

恐らく自分の考えを曲げない 
ひっこめない 認めない 

そういう人が多かったから
ソクラテスさんも逮捕されるほど 
やらかしちまったんじゃあないかと。

なんてったって
ギリシャ哲学とかいうもんを 
始めちゃうような人たちの
集まりだからねえ。

でも当時のアテネ市民には 
この人の偉大さが
理解できなかったのでしょう。

たぶん普通の人には
存在が大き過ぎたんですね。
 
 

失ってわかる その偉大さ

 
ちなみにソクラテスさんの奥さんは
悪妻で有名ですけれども 
私はすごい人だと思います。

だってこんな偏屈じじいと結婚して 
しかも最後まで別れていないんですよ。

どうもかなり年の離れた
夫婦だったようなのですが 

ソクラテスさんて人はただの偏屈で
理屈こきなだけではなくてですね、

収入がなかったんですよ、
生涯無職なの。

ろくな働きもないじじいに嫁いじまって 
日本だったら「ど演歌」の世界だわ この人。

それだもの 悪態も
つきたくなるというものですよ。

それに…ソクラテスさんと伝わる胸像、
写真でもいいですけど 
見たことはありますか?

はっきり言ってブサイクです 
だんごっ鼻のたらこ唇とか…
到底白人とは思えません。

若くも美しくもない 甲斐性もない
生活力ゼロのくせして 

やたら人に論争ふっかけて 
逮捕されて最後には死刑ですよ? 

偉大な知の巨人だったかもしれないけど 
あなたならどうします?

あ…あれ? 私 これでも
ソクラテスさんは
偉大な哲学者だと思っています…。
ほっ本当だってば!

紀元前399年の今日
 4月27日に確定していた
死刑が執行されました。

ソクラテスは差し出された
毒杯を飲み干し70年の
生涯を閉じたのです。

そののちアテネの人たちは
偉大な頭脳が失われたことを
悔やんだそうです。
はい、後悔先に立たず。
 
お読みいただきまして ありがとうございました。
 

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