今日10月15日は土星探査機「カッシーニ」を打ち上げた日

土星探査機カッシーニ ガラス窓

 
土星探査機カッシーニ
 
1997年の今日10月15日 
NASAと欧州宇宙機構が
共同で作った土星探査機
「カッシーニ」を打ち上げました。

愛称「カッシーニ」は17世紀の天文学者
ジョバンニ・カッシーニにちなみました。

そしてこの探査機は子機というか 
小型の惑星探査機も搭載していまして 

こちらの名前は
「ホイヘンス・プロープ」といいます。

子機の名前も天文学者
クリスティアーン・ホイヘンスから
名前をもらっています。

どちらも土星にゆかりのある
天文学者の名前をつけたのですね。

カッシーニという人はイタリア人ですが 
フランスのパリ天文台の
初代台長を務めるなど 
主にフランスで仕事をしています。

木星と土星の観測で
かなり業績を残した人ですね。
 

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偉大な先人の名を冠して

 
それぞれの衛星を2こずつ発見していますし 
土星の輪っかの形状が複数の輪から
なっていると発見したのもこの人です。

それから木星の大赤斑も見つけたし 
層になって時間差で動く
木星の大気の様子もこの人が発見しました。

きっと大きな望遠鏡を使えたから
ではないかと思います。

また ホイヘンスも天文学者ですが 
この人はどちらかというと
数学の才能がすごかったようです。

自作の望遠鏡で土星の衛星
タイタンを発見しましたし 

土星に見えるもやっとしたものは
輪っかだよねと解明しました。 

翌年もっと大きい口径の望遠鏡で 
オリオン大星雲のスケッチも残しています。

で 同時に土星の輪っかも
よく見えたようで確認しています。

ホイヘンスはネーデルランドの人ですが 
カッシーニともども ほぼ同時代の人で 

熱心に天体観測をして 数々の
偉大な功績を遺した先人たちです。

今回でっかいけれど はるかに遠い土星まで
探査機をかっ飛ばすのに 金星の力を2回 
地球の力を1回 さらに木星の力を借りました。

重力の反発を利用した「スイングハイ」
という加速方法です。

燃料を使わず 大きな推進力を得られますが 
綿密な計算が必要。

まあとにかく土星まで ガンガン加速して
ぶっ飛んでいきました。
 
 

行くのもそこでの仕事も大変

 
たくさんの子分を引き連れた土星ですが 
さらに四つ新しい衛星を発見。

太陽を向こう側に輪っかを 
逆光で透かして写真に撮ったり…。

そして子機「ホイヘンス」を
衛星「タイタン」に向けて 
降ろすことに成功し
地表の写真も送ってきました。

「カッシーニ」がとらえた
「タイタン」の写真は黄色っぽい星で 
輪郭がぼやけていました。

これは大気があるためだそうで 
望遠鏡でも観測できるほど大きいんですね。

太陽系の惑星水星よりも大きいんだそうです。

これを見ると 荒涼とした
岩砂漠みたいな感じでしたねえ。

この写真を撮った時に「ホイヘンス」は
様々なデータを送ってきました。

それらから「タイタン」では液体が
流れたと思われる痕跡が
あることもわかりました。

分厚い大気があるし おまけに
雨が降ることが分かったのですが… 

その雨は 液体の水ではなく
メタンの川だったり湖だったりするようです。

ええ 土星本体も引き連れている子分たちも 
みんな極寒の世界にいらっしゃいます。

2004年のクリスマス・イブに
「カッシーニ」からぷっと
吐き出された「ホイヘンス」は

上手いこと「タイタン」の軌道に
のせることができました。

詳しいことがわからない天体の軌道に 
無事に乗っけるとか凄い大変そう…。

年が明けて 1月14日「ホイヘンス」は
「タイタン」へ下降することに成功しました。

「ホイヘンス」がデータを送信できたのは 
3時間40分ほどの間だったそうですが
とても貴重なデータをたくさん送ってくれました。

何時の日か「タイタン」の表面で動けなくなって
眠っている「ホイヘンス」に会いに行くか 

回収してあげるというのも
興味深いミッションにならないかな。

白人さまたちは日本人と違って
「モノ」に愛着を示さないから だみか…。(笑)

さらに土星には北極付近で 
巨大な台風が発生することがわかりました。

台風の目の部分だけで約2千kmって 
どんな大きさなのよ。\(◎o◎)/!

そりゃあ土星の赤道上に地球は9個くらい 
さらっと並んじゃうけどさ…。

また「エンケラドゥス」という衛星には 
地下に液体の水でできた海があり

太陽系では 微生物が存在する
可能性が最も高い環境のひとつと
NASAが発表しました。♪\(◎▽◎)/♪
 
 

欧州とNASAの合せ技

 
近くまで行ってみないと
わからないことばかりで 新発見や
貴重なデータのてんこ盛りでしたけれど 

2017年の 9月15日(日本時間)には
土星付近に到着して13年余りの
長かったミッションも終了しました。

この日の午後7時半ごろに
土星の大気圏に突入したのだそうす。

土星に落下しながら 可能な限り
最後の瞬間までデータを取り続けた「カッシーニ」。

最後に送信されたデータは 
同日午後8時55分ごろに到着したはずです。

土星と地球との間は通信に83分かかるそうで 
本当に遠いんだなと。

多くの探査機がそうであるように 
「カッシーニ」も土星の大気圏に
突入することで 地球から
持って行ったかもしれない
微生物やチリもろとも消滅しました。

土星の環境に影響を与えないためです。

今日は地球を出発した日で 
そのちょうど1ヶ月前に
全てのミッションを終え、
土星の大気の一部になりました。

長い間ご苦労様でした。
そしてありがとう。
 
お読みいただきまして ありがとうございました。
 

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