今日 5月14日は「種痘記念日」

 
種痘記念日
 
今日 5月14日は
「種痘記念日」だそうです。

私たちもしっかりお世話になりました。

今でこそ免疫学は私たちのような
素人でも知っていますが

ジェンナーさんがお医者さんを
していたのは1700年代の
終盤以降ですから 医学もまだ
これからの時代だったと言えそうですね。

そんな時代にワクチンを考えたというのは 
やっぱり普通じゃないですよ。

日本では江戸時代で9代から
11代将軍くらいまでのころでしたから

医学はちょっぴりの蘭方医学と
漢方に頼る時代でした。

「天然痘」は ほぼ全世界で
人類を悩ます恐ろしい伝染病でした。

大航海時代に白人がアメリカ大陸に
「天然痘」を持ち込んだ説は有名で 

インディオの人々が相当数
犠牲になったとされています。
 

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伝染病の猛威にたじろいできた人類

 
さてジェンナーさんは英国の田舎にいた
普通のお医者さんでしたが 

そのころ村の農家では 日常的に
牛に接していて自然に牛痘に
かかった人間は その後「天然痘」に
感染しないといわれていたそうです。

実体験に基づいた伝承というのは 
本当だなと思わせるいわれですよね。

昔からいわれているとか 
言い伝えられてきたことには 
ちゃんとした根拠がある場合もあるし

簡単に迷信と片づけるのは
やはり早計ですね。

同じ疑問でもどうしてそうなるのか 
なぜ長い間言い伝えられてきたのか

その理由は何か…とか そのあたりに
着目するなら建設的というか
前向きな疑問といえそうです。

私は 最初にジェンナーさんの
伝記を読んだ時に 

えええ「天然痘」って病気は
牛さんにもあったんだあと思いました。

さらに今回資料を見ていたら 
牛さんのは人にもうつるの~?!

でも人間の「天然痘」は他の動物には 
うつらないよね?

こういうのってどこがどう違うのか 
誰かわかるようにおせーて!

さてこの「天然痘」に対しては 
オスマン帝国では「天然痘」の患者の
膿からとった液を健康な人に接種する
「人痘法」がすでに行われていたそうです。

医療に関しては昔からイスラム圏は
けっこう進んでいたんですよね。

ワクチンと言っていいか
どうかわかりませんが 
うつらなかったのかしら?

英国のオスマン帝国駐在大使の夫人が
その方法を知って 帰国後
上流階級に広めたのだそうですが…

接種を受けたうちの一定数の人が
亡くなったりして 安全性にちょっと
問題がある方法でした。

それでもやらないよりは
良かったのでしょうか?

そこらへんの資料がイマイチなくて 
わからないのが残念です。

だけど放っておいても感染が広がって
困るのに わざわざ本物の菌を
植え付けるわけだから 
やっぱりちょっと怖いですよ。

こういうのはまだワクチンと
言ってはいけない気がする…。

ジェンナーさんは 農家の言い伝えを
聞いて知っていたかもしれないし

お医者さんとして診察する中で 
何となく感じていたのかもしれませんね。

人の「天然痘」より牛さんの方が
ずっと軽くて済むし 安全性が高いので 

この直接植え付ける菌を牛さんので
できないかと研究を始めるのです。

この発想が凄いんですよね。

よもや牛さんの膿で人用の薬を作るなんて 
誰も考えないですから。

そうはいってもやっぱり最初に何かを
成し遂げた人の苦労は計り知れないもので 

最初に人へ接種できるようになるまでに
18年もの歳月が必要でした。

一口に18年と言いますが 
生まれたばかりの赤ちゃんだって
18年経てば高校を卒業しますからね。

よくあきらめずにがんばって
研究を続けてくれましたよね。

そしていよいよ運命の時がやってきます。
 
 

「天然痘」に対しては 人類の勝利!

 
1796年 5月14日 使用人の子供で
8歳の男の子に初めて
牛痘の膿を使った「種痘」を試みます。

少年は少し熱を出しますが 
それだけで済んでしまい 

6週間後に 今度は本物の
「天然痘」を植え付けてみましたが
発病はしませんでした。

人類初の「種痘」の人体実験は
大成功だったのです。

同時に農家で伝えられてきたことも 
正しかったと証明されましたね。

そしてジェンナーさんはこのことを
1798年に発表して「種痘法」は
全欧州に広まりました。

英国議会からも賞金を贈られるなど 
苦労が報われてよかったです。

ただ医学界はなかなか
認めてくれなかったそうですが。

石頭は いつでも
どこにでも湧いて出ますね。 

そういう人たちは 「種痘」をせずに
病気になってしまいなさい。(笑)

始まったばかりのことというのは
いろいろな風評にあうもので

牛痘を接種すれば牛になるとか 
本気で思われていたみたいで

そういう「迷信」を払しょくするのに
苦労したようです。

で、そんな「迷信」をぶち破る方法として
「神さま」の力を借りたそうです。

「神の乗った牛の聖なる液」ということで 
「種痘」を広めたんだそうな。

素晴らしいですねー、どーんなに祈っても 
それだけで病気がなくなるわけないし 

祈るだけで 病気が治ることも
決してないですけれど 

そういう風に神さまのご威光を
お借りするのは 非常に賢いと思います。

ジェンナーさんの苦労のおかげで「種痘」は
改良バージョンが全世界で使われ

およそ180年後の1980年には 
WHOによって「天然痘の撲滅」が
宣言されました。

人類を「天然痘」の脅威から
救った偉大なワクチンです。
 
お読みいただきまして ありがとうございました。
 

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