「ミロのヴィーナス」はどれほどの価値があると思いますぅ?

 
ミロのヴィーナス
 
「ミロのヴィーナス」が誕生した頃の文化を
「ヘレニズム」といいます。

芸術だけでなく多岐に渡りますけれど。

ざっくり紀元前の400年間くらいを指す
後世の研究者さんたちの区分けになります。

「ミロのヴィーナス」が誕生したのはかなり
後期…つまり現代に近い頃と推察されます。

正確な人体描写と凝ったポージングが特徴で
欠損の少ない出土品は かなり少なめですが
傑作ぞろいなのです。

ローマ帝国が「宗旨替え」さえしなければと
つくづく残念でなりません。

当然ですねえ。

「ヘレニズム」を代表する傑作彫像 それが
「ミロのヴィーナス」ですから。
 

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「ミロのヴィーナス」の価値は 天井知らずでしょ

 
他にも「サモトラケのニケ」や
「オラコーン」といった
今にも動き出しそうな彫像たちです。

こんな像が土の中から出てきたら 
誰だってぶったまげますよ。

「ミロのヴィーナス」と「サモトラケのニケ」は
今から200年ほど前の出土ですけれども

「オラコーン」に至っては 1500年代に
出土しているんですね。

当時は「ルネサンス」の始まりごろですから
躍動感あふれる彫像を見て「ルネサンス」の
天才たちが影響を受けない訳がないですよね。

あ…「ルネサンス」というのは「再生」とか
「復活」を意味する おフランス語です。

つまり昔々の傑作を目の当たりにした
才能あふれる芸術家たちが

ぼ…僕もこういうの作りた~い!!と
がんがん作り始めたのです。

往年の偉大な「ヘレニズム」文化を当時に
「復活」させたいと思ったんでしょうねえ。

才能を開花させたというより 
解き放ったという方が
妥当ではないかと思います。

なぜなら その頃は教会の力が異常に強くて
何から何まで がんじがらめにされ

市井の人々まで修行僧のような生活を
強いられていましたから。

抑圧された 正に暗黒時代。

そこに「オラコーン」のような彫像が
土の中から忽然と出現したわけですよ。

これこそ「神の啓示」だあ!…あ…あれ?

ともあれ「ルネサンス」の天才たちは
競うように「ヘレニズム」の文化を吸収し

自分たちの表現に取り入れて
彼らの芸術として昇華させたのです。

もしも この時代に「オラコーン」が
出土していなかったら…?

うわああ… 考えたくないっ!(艸)

現代の私たちが見れば 両者の見分けが
難しくても当然と言えますね。

実際 私なんか「オラコーン」は
「ルネサンス」の天才の誰かが
手がけたものだと思っていました。
 
 

「ミロのヴィーナス」の価値は比類なきものとしか…

 
当然のことながら 過ぎてしまった時間は
もう永遠に戻って来ません。

その意味で 遠い昔に造られたものも
精巧な複製は出来ても
「造った」とは言いません。

今ですから それはそれは精巧な複製が
できるだろうと推測しますが…。

「ミロのヴィーナス」も「オラコーン」も
もう二度と「造る」ことはできないのです。

そして手がけた芸術家も もう戻っては
来ませんので やっぱり二度と
「造る」ことはできないのです。

この世にたった一つしかないものは
その価値を比べる対象がありません。

芸術や美術の分野では「この世に唯一」の
持つ意味が「ミロのヴィーナス」とは
随分違うこともあります。

例えば 難解な抽象画とか 奇怪な絵とか
耳障りな音の音楽とか 映像とか…。

こういうものはその才能にしか表現し得ない
という意味で「この世に唯一」なんです。

必ずしも万人受けしない点がアレですけども
これはこれで 価値があるのです。

「ミロのヴィーナス」は欠損があっても
その輝きは少しも損なわれていません。

だから 修復というか 失われた部分を
誰も作り足そうとしないのだと思います。

出来上がった時は それこそ完全無欠の
「完成された美」だったと思われます。

そこへ長い時間と後世の人間の思惑が絡んで
今の形で再び 世に出てきたのです。

その欠損も含めて「ミロのヴィーナス」
なのだと思います。

発見された時点で 新しく生まれ変わって
いたのかもしれませんねえ。

いずれにしても二度と取り戻せないものが
二つも重なって今に至るわけですし

そこに「完成度の高さ」が加わると
さらに価値が上がると言えるでしょう。

「ヘレニズム」時代の遺物が少ないので
「ミロのヴィーナス」の作者も正確には
わからないのが現状です。

ヴィーナス像の兄弟たちは破壊されたと
思われますが 丈夫な石で造ったのに
わざわざ壊すとかやめてほしかったですね。

何でもそうですが 一度失われると
もう二度と元には戻せないのです。

「ミロのヴィーナス」の価値は数えれば
キリがない無限の価値とも言えます。

際限なく私見を述べさせてもらいました。

さらに言わせてもらうなら 世界中の
価値あるものは 事故や災害 盗難や

破壊などから守るため 精巧なレプリカを
展示しとくのがいいと思うですけどね。(笑)
 
お読みいただきまして ありがとうございました。
 

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