今日 8月10日は 英国グリニッジ天文台が設立された日

グリニッジ天文台設立 ガラス窓

 
グリニッジ天文台設立
 
今日 8月10日は 英国は
ロンドンにある グリニッジ天文台が
設立された日なのだそうです。

1675年のことだといいますから 
日本では江戸時代が始まって もうかなり
世の中が落ち着いてきた頃ですね。

英国はスペインやポルトガル 
オランダなどに比べると 

少しだけ大海原に出て行くのが
遅れた感じがあります。

でも日本と同じ島国ですので 
海洋民族の血が騒いだに違いありません。

あっという間にその遅れを取り戻し 
むしろ追い越してしまいました。

グリニッジ天文台といえば 
そう東経・西経ゼロ度 つまり
「子午線」の出発点になっている所です。

大航海時代から当時の航海技術は 
まだ「運」にまかせた程度で とても
危なっかしいものだったのだそうです。
 

スポンサードリンク

 

どこからスタート?そうだ ここにしよう!

 
どうしてそんな危険な航海に
出ようと思ったんでしょうねえ…。

とんでもない! 欲の皮がつっぱっていた
なんて…全然思っていませんよ?

目標物が何もない外洋では 
自分の位置や向かう方向などを探るには
星の位置から見るしかなかったそうです。

それで天文台を作って星の観測から 
航海の手助けをしていたんだそうです。

他に何も頼りになるものがない大洋では 
正確な星の位置だけが 唯一の目標であり 
位置を知る手がかりになるんですね。

山の民は水平線に慣れていないので 
何だか不思議な気すらするです。

ここで突然ですが 地球をスイカだと思って下さい。

緯度は赤道と同じように水平(赤道と並行)に
切った線のこと 経度というのは
両極を結び赤道と(理論上)
垂直に交わる 縦の線のことです。

それでも北極星の位置や見え方だけでは 
緯度しかわからなくて 時間の尺度である
経度は計算では 出せなかったのだそうです。

精巧な日にちまで測れる クロノメーターの
開発と共に グリニッジ天文台に
経度の基準を作っちまいました。

必要に迫られて先に考え付いたので 
基準が欧州になっただけですが
何の基準かというと それは時間なのです。

よく聞きますよね
「グリニッジ標準時」という言葉。

このグリニッジ天文台を通る「子午線」を
どんどん北に向かって伸ばし 

北極を経由して 地球をぐるっと一周した 
向こう側の太平洋上を通る
子午線を日付変更線としたのです。

地図などで見ると日付変更線は 
都合によりぐねっと曲がっていますが

イメージとしては地球を縦に切ろうと 
印をつけた場所が 英国の
グリニッジ天文台の位置で

日付変更線はちょうど反対側に当たる
その切り口ということで
いいだろうと思います。

英国のちょうど裏側は みごとに
海ばかりの場所ですねえ。 

赤道付近の太平洋の辺りになってくると 
たくさんの島々がありますけれども

ある意味で影響を受ける人々が 
かなり少なかった気がします。

東側と西側にそれぞれ180度で
ばっさりと分けて 24時間を割り振れば 
一目で他の国の時間がわかると。

おっとっと…これは私がイメージ
しやすいように考えたことですので

当時の英国の人たちが 本当は
どう思っていたかはわかりません。

時間を正確に測れないと
航海ではたいへん困るのですね。

外洋では自分がどのくらい進んだのか
わからなくなります。

理由は潮流や風といった 
自然の力に頼ることが多かったので 
進み方が一定ではなかったでしょうし 

対象物がないので 進んでいるのかどうかも
認識できなくなってしまうのです。 

海は広いな大きいな…。

進んだ距離がわからないということは 
それにかかった時間も わからない
ということでもあるのですね。

水や食料の補給など命にかかわる
重要案件がありますので

距離の把握はその補給基地を
設定するためにも 非常に重要なことでした。
 
 

必要は発明の母 なのです!

 
で、クロノメーターと
いうものを開発したのです。

簡単に言うと波の影響などを受けにくく 
24時間経つと針が一目盛り分動くという 
日にちも測れるようにした時計のことです。

進み方の違う時計を二つ組み合わせて 
同時に動くようにしたような 
一種のからくり時計かなあと 
イメージしてみました。

言われると ああそうかと思いますけれど 
これを考えて形にするのは
けっこう大変なことだと思います。

からくり時計は とてもよく
考えられているものが多いですよねえ。

今では腕時計にも入っちゃうほど小さいし 
振動にも 水圧にだって耐える
構造に進化しちゃってますけれど 
当時は大きな箱ものだったようですね。

ギリシャ神話に出てくる
天空の神クロノスに ちなんで
命名された名前です。

こうして日の沈まない帝国は 
自国の天文台を通る「子午線」を
時間の基準としました。 

時間の基準を自分のとこにしたから 
日の沈まない帝国になれたのか 

はたまたその反対なのかは
わかりませんが
外洋航海に必要な利器を生み出して 
文字通り七つの海を制覇し 
地球の征服に成功したのです。

必要は発明の母とはいえ 考え方が
地球規模でグローバル さすがですわ。

そんな歴史あるグリニッジ天文台も
今では 天文台としての役目は終えていて 

国立海事博物館の一部になって 
静かに余生を過ごしているそうです。

ちなみに実際の「子午線」は100mほど
ずれていたそうですけども…。

あー その程度は
たぶん誤差の範囲だから 
大丈夫じゃあないですかねえ?

なんてったって相手は
地球さんなわけだし 
細けえこたあいいんだよ。
 
お読みいただきまして ありがとうございました。
 

スポンサードリンク

コメント

タイトルとURLをコピーしました