8月12日 七十二候 寒蝉鳴(ひぐらしなく)

寒蝉(ひぐらし)の絵 暦・季節

 

 
かなかなかな… かなかなかな…
どことなく物悲しい鳴き声は
日も傾きかけてから
聞こえてくることが多いです。

この声を聞くと ああ今年の夏も
もう盛りを過ぎたんだな…と感じます。

寒蝉(ひぐらし)の声は
どうしてあんなに物悲しげに
聞こえるのでしょう?

恐らくは 人間の側の勝手な
思い込みなのでしょうね。(笑)

夏は暑くて苦手な私ですけれど
その割には夏の時期って
本当はとても短いよねと
感じることが多いのです。

私の住む地域では 特に夏は
短い傾向が強いので 寒蝉の声は
「晩夏」の印象を一層
強める役割を果たしています。
 

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少し陰りある晩夏の日差しとともに…

 
私の家の周りには
田んぼや畑は広がっていますが
木立や雑木林などがないので
盛夏でもセミさんの声はほとんどしません。

そうはいっても鎮守の杜や
お寺の境内が近いお宅では 蝉しぐれで
にぎやか過ぎるかもしれませんが…。

セミさんは成虫になるまでに
時間がかかりますからねえ…。

うちの辺りは冬が厳しくて長いですから
こういうタイプの虫さんには
限りなく厳しい環境だと思いますね。

過去 年によっては全くセミさんの
声を聞くことなく 涼しくなったことは
何回もありましたので …そういう場所です。

寒蝉についても 毎年決まって声がする…
というよりは
「お?今年は鳴いているな…」
そんな感じですかねえ。

たぶん私の家の周りは セミさんの
生息密度が極端に低いのではないかと。

声を出してパートナーを呼ぶことが
少ないので 結果的にその子孫たちも
少なくなるという 少子化ですな。

でも彼らは大人になると羽があって
行動範囲を広げられるので
人間のような少子化かどうかは
定かではありません。

先日 二十四節気で実際の季節と
合致するのは「立秋」くらいだと
申し上げましたが もっと細かく
分けられている七十二候では

今日の寒蝉鳴(ひぐらしなく)も含めて
あっていることが多いですね、

さすがに日本独自の暦というだけはあります。

よその地域では まだ真夏なんですけど!
という叫びが聞こえてきますが…。(笑)
 
 

お盆は秋…そんなイメージが強い

 
8月の声を聞くと涼風が紛れ込み
秋の虫たちのコーラスが始まります。

確実に短くなった日足と
行く夏を惜しむかのような
寒蝉の声が響く…

そういう中で 私たちは
旧暦でお盆を迎えます。

あの物悲しい寒蝉の声を聞くと
一層 哀愁漂う夕暮れになるのです。

夏の暑さが厳しければ厳しいほど
それが去りゆく時の寂寥感は
年齢を重ねる毎に 大きくなりますねえ。

自分と重ねてしまうのでしょう。

そして秋は密やかに でも確実に
やって来ているのです。

ちょうど今日 8月12日は
花市(はないち)といって
私たちの地域では お盆に飾る
生花をはじめ 様々なお盆用品の
売り出しが始まります。

昭和の昔は 庭やそこらへんにある
野の花を飾ったそうです。

河原へ行ってガマの穂や葉を取ってきたり
野菜を収穫して飾りました。

夏はこのあたりでも たくさんの
花が咲く時期なので 盆花を集めるのは
夏休み中の子供たちの役目だったとか…

まあほとんど遊びの延長ですけどね。

今は自宅の庭や 畑の一部などで
様々な花を育てている家が多いです。

自分が丹精した花をお盆に飾りたい
そんな思いがあるのかもしれませんね。

キクなど 早咲きの品種もありますが
自家用で栽培しても必ず お盆の時期に
咲いてくれるとは限りません。

毎年少しずつ 気候が違いますので
早すぎたり 咲かなかったりして
わりと難しいんですよねえ。

なので 店舗で買ってくるお花も
必要になるのです。

うちは無理をしないで 買ったお花と
庭の花を合わせて飾るようにしています。

お盆で帰ってくるのは それぞれの
家のご先祖さまですので

懐かしい我が家へ帰ってくるのを
孫子が様々な供え物で迎える…
そんな様子がイメージできるかと思います。

昔はお盆と正月は 一大イベントでしたからね。

脈々と受け継がれてきていますが
もう一度根っこ部分をよく見直して

その意義と昔の人々の思い入れを
再確認しておきましょう。

何かの拍子に新しい発見が
あるかもしれませんよ。

七十二候の寒蝉鳴(ひぐらしなく)と
お盆の準備がちょうど重なるので
取り上げてみました。
 
お読みいただきまして ありがとうございました。
 

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