6月16日七十二候 梅子黄(うめのみきばむ)

梅子黄うめのみきばむ 暦・季節

 
梅子黄うめのみきばむ
 
今日は七十二候の梅子黄
(うめのみきばむ)にあたる 6月16日。

この時期は梅雨まっさかりで
雨が空気も大地も潤します。

梅の雨と書くように この時期は
梅の実が熟す時期でもあるのです。

春というには寒すぎる頃から
花を咲かせる梅はもう結実するんですね。

真っ青な梅が うっすらと黄色く
なってくる様子はなんだか
梅が恥らっているようにも見えます。

普通果物などの場合 若いうちに収穫して
消費者が手に取るころ いい熟し加減に
なるようにしているそうなので

木で完熟されるものとは 味わいに
違いがあるといわれています。

おそらく梅も同じで ほんのり黄味がかる頃
収穫されるのだろうなと。

ただ地方によった品種も多いそうで
全国的に一斉に同じ種類の梅が
出回るようなことは少ないそうです。
 

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梅はそのまま食べないので…

 
そういえば私のうちも ご近所から分けて
いただくことが多くて 梅を買うことって
これまでもあまりなかったような…。

梅は 自家受粉する品種と
そうでない品種もあるそうです。

考えてみれば 虫さんなんて
居そうもない時期に花をつけるので
自家受粉できないと実も出来ないですよね。

梅の実はさやわかな夏の香り…
そんな印象があるものですから
私は梅の実の香りもたいへん気に入っています。

もっと香りの強い赤紫蘇と漬けるので
最終的には紫蘇の香りに負けてしまうのですが

生の梅の実をよく洗って 一塩をすると
一層香りが立ちます。

その香りの中にいると ああ今年も
梅を漬ける季節が巡ってきたと
あらためて実感するのです。

赤紫蘇と漬けこむ梅漬けと
青いまま焼酎や酢などに漬けこむ梅漬けと
両方作られるお宅もあるかと思います。

青いままの梅漬けは塩味ではなく
氷砂糖などを使って甘く作ることが多く
ジュースなどとしていただきますよね。

せっかくの焼酎漬けを甘くするとは何事かと
お叱りを受けそうですが。(笑)

だいたい35度の焼酎を使うことが
多いので 辛いんですもの。

場合によっては氷砂糖のみで
甘~く作ることもあります。
これはほぼお菓子ですよね。ぷぷぷ…

ただし私の家で梅漬けを作るのは
もう少し先のことですけれど。

もちろん春先の冷たい風の中に思いがけなく
梅の花の香りがすると来るべき春への
期待と相まって 本当にうれしくなります。

梅は花そのものはあまり派手ではないのですけれど
香りがその存在を大きな声で教えてくれるのです。

今 気が付きました、私の近所で見かける梅は
控えめな感じのする白に近い淡い紅色のものが
多いような気がします。

だから私が持っている梅の花に対する
印象は派手ではない…になるのね。

思い当たるのは たぶん寒さに強い
品種なのだろうなと。
でも花はとても可憐です。
 
 

観賞用の梅の花は十分きれい

 
そうそうTVなどの映像で見る
有名な梅園などの梅の花たちは

紅色の濃いものや八重咲きなど
豪華で華やかなものばかりです。

観賞するのに相応しい
美しい花をつける梅が多いですから。

江戸時代には花を愛でるための
園芸品種が盛んにつくられたそうですね。

有名な梅園などは きっと貴重な
品種もしっかりと受け継いで
管理してくれているのだろうなと思います。

近所で見かける梅の花は豪華だったり
華やかなものではないのですけれど

新しく伸びてきた枝先にぽつぽつと
少しはにかんだように
一重の小ぶりな花をつける…

自分が見慣れた梅の花が
そのままその花に対するイメージに
繋がるものなのでしょうね。

冬が長いこの地域では 梅も桜も杏も
りんごもほぼ同時期に咲いてしまうので
桜の華やかさにどうしても
負けちゃって分が悪いのよね。

その昔 薬として大陸から
もたらされたといわれる梅ですけれど

日本人の生活にしっかり溶け込み
大いに愛されてきました。

それは文字通り薬効のように
じわじわと時間をかけて理解されるに至り

ついには薬効だけでなく 春浅い時期に
花を愛で 香りを楽しみ

その風情が季節の風物として
定着していったのだろうなと思います。

良いものは自然に伝承され
残ってくるのが日本の文化の特徴ですから

先人たちの知恵をこの先もしっかり
伝えていかないと…と思います。
 
お読みいただきまして ありがとうございました。
 

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