旧暦のお盆 迎え火を焚いてご先祖さまを迎える日

お本の祭壇 イベント

 

 
8月13日は だいたい昼間のうちに
あれこれ準備を済ませておきます。

日が落ちる頃 迎え火を焚いて
お盆の本当のお客である
ご先祖さまの霊をお迎えします。

ご近所が ほぼ同じくらいの
タイミングで迎え火を焚きます。

まあ…うちのような田舎は
家が移動することは
ほとんどないので ご先祖さまも
帰る家を間違えたりはしないと
思いますけれど…。(笑)

最近では帰省客も少なくなりました。

といいますか こういう田舎でも
そもそも家族の人数が多くないのですね。

私たちの世代だって兄弟姉妹は
二人ほどが ほとんどですから。

大人だけで静かに迎え火を焚く家が
多くなったのかもしれません。
 

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お盆までには お掃除を済ませて…

 
一応 昨日までに花市などで
盆花の用意はできています。

帰省客が減ったように見えますが
商店の賑わいは これまでと
ほぼ変わりがないように思えて
少しだけ安心します。

13日は午前中から お座敷に
祭壇を設え 盆花を飾ります。

私のところは 小さ目の座卓を
壇に設えますが 専用に作られた
数段になったものもあります。

こちらは新盆(にいぼん)の
場合に使います。

夏野菜をお供えして 盆提灯を飾り
後は迎え火を焚くばかり。

私が子供の頃は近所もそうでしたが
お盆には独立したおじや
嫁したおばなどが 入れ替わり
立ち代わり帰省してきました。

ですから母は無駄に忙しく
たいへん迷惑だったと言っていました。

今はすでに代替わりの時期になったので
そういうこともなくなり 家族だけの
静かなお盆を 迎えることが
できるようになりました。

帰省はする方とされる方
どちらにも言い分があって こうだ!と
断ずることはできませんが
お互いに気持ちよく過ごしたいものです。

さて7月の迎え火の時にも触れましたが
門毎に焚く迎え火は
身近にあるものを使うのが一般的でした。

うちは田舎だし 身近で
よく使われていたのは稲わらでした。

そしてお供えする夏野菜には
爪楊枝を4本刺して足に見立て
馬などを作り 一緒にお供えしたものです。

何でもご先祖さまの荷物を運ぶのだそうです。

今ではスーパーでプラスチックのかごに
きれいに盛られたフルーツや
お供え用のお菓子や供物などが
たくさん売られていますね。

そういうものと一緒に
家で取れた野菜たち きゅうり とまと
なす じゃがいも とうもろこし
すいか かぼちゃなどをお供えします。

荷物運びの馬はきゅうりやなすで
作ることが多かったですね。

これらの供物が並ぶ祭壇には
仏壇から持ち出してきた位牌が置かれ
ろうそく立て お鈴、香炉が
真ん中に陣取りました。

今ではやり取りが少なくなりましたが
昔は親戚の新盆には提灯を
贈る習慣があり 昔からの位牌がある家は
たくさんの提灯が飾られて
たいへん華やかな祭壇になりました。

とはいえこれも飾る側になってみると
結構大変で つい自分の家のだけに
減らしてしまったりして
ご先祖さまに叱られるかもしれません。(笑)
 
 

日が落ちて 提灯に明りを灯す

 
そんなこんなの準備を済ませて
夕方を待ち 提灯に明りを灯してから
迎え火を焚きに外へ出ます。

子供たちは花火をあげるなどして
ご先祖さまをお迎えしました。

その後 家に引き上げて祭壇に
お線香をあげてから 夕食を取ります。

ご先祖さまが一緒にいるという
意識を持ってのことですが
うちは下戸の家系なのでしっかり夕食です。

メニューというほどのものではありませんが
ほぼ毎年 精進揚げと
そうめんなどの細くて長いものが出てきます。

大したものが出ないのがうちのお盆だと
毎年帰って来ていて ご先祖さまも
ご存知なので大丈夫なのです。(笑)

そういえば 時期的なことなのでしょうが
迎え火を焚くとその煙が ほぼ毎回
家の中に入ってきます。

子供のころは この煙に乗って
お祖父さんやお祖母さんが来るのだと言われ
とても素直に信じていましたっけ。

ご飯の他には茶菓などもあげて
一緒にお茶をいただきます。

夏休みで子供の頃から参加できて
そういうのは楽しかったですね。

昔の子供たちも きっと同じような
思い出を積み上げたのでしょう。

今よりももっとずっと喜びが
大きかったに違いありません。
 
お読みいただきまして ありがとうございました。
 

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