七十二候 鶏始乳(にわとりとやにつく)

鶏始乳

 

今日は七十二候 鶏始乳
(にわとりとやにつく)にあたります。

まだ厳しい寒さは続きますが
あと一週間しないうちに
「立春」を迎えるまでになりました。

もう少しの辛抱ですので
残り少なくなった「寒」を楽しみましょう。

さてタイトルですが よく意味のわからない字が
使われていますね。

鶏さんは鳥類なので 乳は関係ないような
気がするのですが どうしてまたこんな字を
当てたのでしょうか…さっぱりわかりません。

ですが「とやにつく」というのは
鳥さんの仲間は羽が抜け替わる時期に
巣にこもっている仲間があるそうで
鶏さんもそうらしいのです。

その時期はだいたい夏の終わりごろから
涼しくなるころのようです。

漢字としては「鳥屋につく」と書くらしいですが
このように書けば 巣にこもる様子だと
窺い知ることができますね。
 

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鶏さんも寒さで休憩?

で、七十二候の方では 今くらいの時期を
指して使われるのですが

そちらとしては春の気配を感じるのか
鶏さんがまた卵を産み始めるという
そんな意味合いでいわれるようです。

羽が抜け替わっていますから 新しくて
きれいな羽毛になっているのでしょうね。

鶏さんと人間の関わりはとても古いですし
ほぼ全世界で飼育されています。

もともとは朝早く夜明けを
告げてくれたので 祭祀や儀式などに
使われたりしたようですが

だんだん卵やそのお肉を
いただくようになりました。

羽毛も防寒着などに使われていますので
人類のために役に立ってくれています。

そうそう鶏さんのふんだって
肥料として有効活用されていますよね。

養鶏という一つの産業にまで
発展した今では 品種改良なども
進んでいるのでしょう。

あるいは大規模な養鶏施設で数にモノをいわせて
「鳥屋につく」こと自体を無かったことに
しているのかもしれません。

日本においては「鶏卵」は最も
価格の安定した商品の一つだそうで
それだけしっかりした管理のもとに
生産されているのだと思います。

日本の「生卵」は世界で最も厳重に
管理されている食品の一つと聞いています。

安心して美味しい「卵かけごはん」が
食べられますね。

なお 安全基準が全く違いますので
海外で生卵はやめておきましょう。

 

鶏さんが元気に復活するように…

そんなわけで鶏さんの種としての
特性が季節感になるくらい
人間との付き合いが長いのですが
今ではそれも無くなってしまったのですね。

もちろん趣味で鶏さんを飼育されているとか
規模は大きくないけれど
放し飼いのような環境の養鶏農家さんとか

昔ながらの付き合い方をしている方々なら
鶏さんの自然な姿をご存知だと思いますので
今でも季節感はあるかもしれません。

たしか「鳥屋につく」と卵も産まなくなると
聞いたことがあるのですが…もしかすると
体調が変わって 体力が落ちるなど
するのかもしれませんね。

巣にこもるなどして体力を回復させると同時に
やっぱり寒さをしのぐという
意味もあるのではないでしょうか。

鶏さんのルーツは東南アジアなどの
暖かい地方だと聞いたことがあります。

私の単なる想像に過ぎませんが
日本へはたぶん中国経由遣隋・唐使あたりが
連れて来たのではないでしょうか。

野生でいた鳥さんから この国へ来るまでにも
相当長い時間が経っていると思いますが

暖かい場所が原産であれば 尚のこと
寒い時期がある日本では休憩が必要かと。

日本に来てからも江戸時代くらいまで
親子共々食べられることはなかったのですが
カステラみたいな洋菓子が入って来たりして
まず子の方から食用が始まりました。

そして現代では 残らず食べられています。(合掌)

食べるばかりではなく その長い尾羽を比べたり
長く鳴く声を比べたりと 日本では文字通り
見たり聞いたりして楽しむことも流行りました。

 

鶏さんは人との関わりが深く広い

一方アジアでは広く「闘鶏」が親しまれています。

私には人間がただ賭け事をしているだけ
のように見えるのですが「スポーツ」だそうで…。

どうやら私の知っている「スポーツ」とは
違うらしくて イロイロあるですね。

あ…そうそう 鶏さんて
キジさんの仲間なんですってね。

飛び方があまり上手くないとか
力強く歩く姿はキジさんを彷彿とさせます。

それに意外と気が強いんですよね
ずんずん向かってきますから。(鳥が怖い)

それから眼球が人間のように
動かないので しょっちゅう顔を
動かしているそうな。

実は鳥さん全体に言えるのですが
あの動きがあまり好きではなかったもので…

鶏さんにはそんな事情が
あったなんて知らなかったです。
(でもやっぱり怖い)

とても身近な鶏さんがかすかな春の気配を感じて
また卵を産み始めるというこの時期
確かにもうすぐ「立春」ですね。

生き物たちの感覚には敵いませんが
アンテナを目いっぱい広げて
春の気配をキャッチしましょう。

 
お読みいただきまして ありがとうございました。

 

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