七十二候 芹乃栄(せりすなわちさかう)

セリの葉っぱ

 

今日は七十二候 芹乃栄
(せりすなわちさかう)を取り上げます。

こんなに寒さの厳しい時期に
栄えるつまり 盛んになるということで
芹という植物は 寒い方が好きなんですね。

「せり なずな ごぎょう はこべら
ほとけのざ すずな ずずしろ」
これは 何のことかご存知ですか?

そう春の七草ですね。

実際にこの時期にあるのは 芹と
すずしろ…つまり大根くらいでしょうか。

後はさすがにまだ土の中で
待機しているころだと思われますが…。

当然のことながら 今の時期の
川の水は 手を切るような冷たさです。

芹はそんな水際で 凍えそうな水しぶきが
かかるような場所に好んで生えています。

真冬でも水が枯れることなく流れる場所や
湿地のようにたくさんの水を含む土地が
好みのようです。
 

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芹は凍りそうな水の傍に生える

私の住む地域では雪がないので
群生している場所はすぐに分かりますが

近所でも山付きになると雪が降りますので
そういう場所では 雪をかき分けて
取ることも多いようです。

見かけは葉っぱは緑ですが
茎などは赤っぽい色です。

冬の今頃でも 若芽を出しますので
早春の青物のイメージもあります。

すぐ傍で 薄い氷が張り詰めて
いるような所でも群生します。

地下茎で増えていくので
ことさら強いのかもしれませんね。

若くて柔らかい茎や根っこまで取ってきて
おひたしなどにします。

独特の香りと歯ごたえがありますが
この香りが苦手な人もいるようです。

この時期は「七草粥」のために
スーパーでも売られていますね。

昔の人達は その季節の一番乗りとか
初物などに価値を見出していましたし
江戸っ子などは そういうものを好み
あやかりも多かったですね。

初取りとか旬のものは 確かに
美味しかったりします。

お正月になって間もなくのころに
青物として手に入いれられるとしたら
当時なら 喜ばれたことでしょう。

それが暦にも入れられた理由かも?

現代ではうちのように田舎は別として
スーパーで売られているものは
水耕栽培のものが多いようです。

ただ野生というか 自生している中には
良く似た毒草もありますので注意が必要です。

まあ…「本物」の野良から 収穫して
来たのでなければ まず問題ないですけどね。

 

芹の花はたいへん清楚な印象

食べることばかり考えていますが
芹の花は ご存知ですか?

レースフラワーという園芸種がありますが
花の咲き方がよく似ています。

白くて細かい花が 平たく咲きます。

似ているはずですね、レースフラワーは
セリ科の植物ですもの。

花は夏ごろですので だいぶ先ですが。
芹の花って見た目は清楚ですけれど
香りが芹なんですよね。(当たり前か…)

そうそう葉っぱや茎などが
少し大ぶりな「西洋芹」もありますね。

成長し過ぎたものだとばかり思っていましたが
どうやら西洋にも芹があるようで。

ただ彼の地では芹を食べる習慣はない模様…。
もしかすると家畜用だったりして…?

まあ日本人は何でも食べちゃうけども
ひょっとしてアレかなと思ったのは
やっぱりあの独特の芹の香りが
西洋人の好みに合わなかったのか…?
なあんて勝手に想像したり…。

実は何を隠そうこのワタクシ、
その芹の独特の香りが苦手なヒトでして…。

ですのでうちの「七草粥」には
芹が入らないという…。

 

芹は目で楽しみます

だってこの時期はどこもかしこも
カチカチに凍りついていて
さすがの芹も取れません。キリッ

初物 縁起物だけれど 自分があまり
好きではないので スーパーで売っていても
わざわざ買いませーん…。キリキリッ

…て 思えば結構 好き嫌いを
優先させて生活してますな。

家人には 辛いとか えぐいとか 苦いとか
あんたは子供か!?と言われますけれど
ヤなものは ヤなんです。(笑)

香りも強すぎるものは 勘弁…。

食べるものに対して
好き嫌いや選り好みをしては
いけないとわかっていますが
大人になっても許容できないことは
死ぬまでムリでしょうなあ…。ぷぷぷ…。

ただやはり田舎の人間ですので
季節感がたっぷりのものは
無視することができないので
目で愛でることにしています。

寒い時期に 青いものがあれば
なんだかうれしくなりますし。

そういった感性は なくしたり
鈍らせたりしないように
気を配って行きたいと思っております。

そう、食べ物の好みと暦や季節は
全く別の感性なのです。( ̄∵ ̄)

 
お読みいただきまして ありがとうございました。

 

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