七十二候 蛙始鳴(かわずはじめてなく)

蛙始鳴

 

今日は七十二候の蛙始鳴
(かわずはじめてなく)を取り上げます。

はい確かに 蛙さんたちの合唱が
そろそろ始まる季節です。

寒冷地のこの辺りでも 田んぼに水を張る時期。

水田は蛙さんたちにとって ほかにない
すんばらしい場所です。

浅く張った水は 適当に暖かいし 泥の中
深く潜っていた小さな生き物も活動を始めます。

この水張りはもちろん田植えの準備なのですが
水棲の生き物たちの楽園になります。

うちの辺りで見かけるのはトノサマガエルかな。

なんだかはっきりした区別がついていない
みたいなのに レッドリスト入りって…。

人には影響がない農薬でも 水棲の生き物には
影響があるんだろうなあ…。

冬眠から目覚めて 春を満喫した蛙さんたちが
恋の季節を迎えるのです。
 

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蛙の歌はラブコールだけじゃない

大きな声で鳴くのは 実はラブコールだけでは
ないそうで 蛙さんは思いの外 縄張り意識が
強いんですって。

だから大声は 縄張りの主張らしいです。

みんなでゲコゲコ鳴いていて 誰の主張だか
区別がつくんでしょうかねえ?

まあ縄張りを主張するのは主にオスだけで
メスは好きな方へ歩いていくそうですが。
気に入ったオスの縄張りに入っていくんです。

…ということは 彼女たちはあのにぎやかな中で
ちゃんと聞き分けているということになります。
ある意味 すごいことですな。

それから…蛙さんはメスの方が大きいんですよね。

んで オスが背中にへばりついた状態で
あちこち歩き回って 気に入った場所で産卵。

そこへ背中のオスだけじゃなくて その他大勢が
わさわさ押しかけての繁殖行動はぐちゃぐちゃ。

ラッシュアワーのような混雑になる模様。
…いいんですよ それぞれの生態がありますので。

私は爬虫類ほどではないですが 両生類も
あまり得意ではありません。

触って ひんやり感じる(だろう)生き物は
非常に苦手で近寄りたくないんです。

そんな私でも 小さなアマガエルくらいなら
直接 掴んでも大丈夫です。

トノサマガエルは…ちょっと大きすぎるかな。

体の模様も 好きなタイプではないので
触りたいとは思いません。

相手も同じ気持ちらしくて すぐに逃げます。
人間は大きくて恐ろしいですから。

そうお互いに距離を取って入れば 何事もなく
平和な日々が送れるのです。(笑)

 

厳しい生存競争を勝ち抜いた者だけが…

食べることについても 蛙さんはかなり貪欲。

主な食べ物は昆虫などですが 動くものは何でも
食べてしまうらしいです。

特に大人に変態してから 狭い水槽などで
複数飼っていたりすると縄張り意識が強いために
他の子を食べてしまうこともあるようです。

幼体であるオタマジャクシは小さな口が
とてもかわいいですけども 大人になると
顔中が全部口のような状態になりますからね。

場合によっては へびですら食べちゃうそうで。

テレビでしか見たことはないですけど
食べ物を飲み込むとき 出っ張ってる目が
ぐんっと顔の中へ沈み込むんですよ。
目の下も 口なのかいと思いました。

その出っ張った目も動体視力がいいでしょうし
後ろ足が特に発達しているので敏捷です。

まあモタモタしてたら 彼らの天敵に
襲われますので 当然ですけど。

そう考えると同種でさえ敵になり得るという
厳しい生存競争の中を勝ち抜かなくては
いけないんですね。

両生類 爬虫類 魚類と一部の昆虫には
共食いの習性があるようですが…

仲間の数も相当多いみなさんですからねえ
いわゆる自然淘汰の一環なのでしょう。
絶妙なバランスで均衡を保っているのです。

どの生き物もその程よいバランスの中で
繁栄を許されているのですね。

先に蛙さんもレッドリストだと書きましたが
自然のバランスを乱している犯人は
私たち人間ですよね。

昔 七十二候に蛙さんたちの合唱を入れた頃は
自然との距離も近かったでしょうし
人間の方も 季節感を楽しんでいたのでしょう。

これからも七十二候に残すだけでなく
蛙さんの合唱がいつまでも聞ける環境で
あってほしいと切に願います。

 
お読みいただきまして ありがとうございました。

 

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