日本独自に事象を入れた暦の雑節「入梅」

入梅にゅうばい 暦・季節

 
入梅にゅうばい
 
今日 6月11日ごろは「入梅」
(にゅうばい)に当たります。

ずっと以前は 「芒種」(ぼうしゅ)が過ぎて
最初の任(みずのえ)の日とか
「立春」から数えて何日目とかで
決められていたようです。

こういう幅のある決め方は
欧米の復活祭みたいと思ったりして。

それはそれで味のあることですし
緩やかなのも悪くないですね。

江戸時代は太陰暦を使っていましたし
これは閏月というのがあったりして
1年が13ヶ月ある年もあったりしたそうです。

そのずれを修正するために 起点になる日や
日数だけを決めておくようにしたのでは
ないかなと想像します。

ともあれ現在では太陽の黄経が80度を
超えた日を「入梅」と決めているようです。
 

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雨の季節の準備に入る?

 
文字通り梅雨に入るのですが
いわゆる気象の方の梅雨入りは
その時の大気中の条件次第で毎年違ってきますので
暦通りというわけにはいかないのが現状です。

雨の季節は湿度も高く 嫌われがちですが
やっぱり必要じゃないかなと。

普段以上に気を配らないと
いけないことも増えますけれど…。

私の住む地域では 雨の季節には
昼と言わず夜と言わず 遠くから
少し悲しげな音域の大合唱が聞こえてきます。

田植えが済んだ田んぼでカエルたちが
恋の歌をうたうのです。

個々のカエルの声は文字にすると
「ゲコゲコ、ゲコゲコ…」。
実際 野太い声で そのように聞こえるのです。

それなのに 遠くからしかも広範囲に響く音は
なぜだかとても高く聞こえて
しかも悲しげなのです。

恋のお相手を探すラブコールなのに
どうしてこんなに高くて
物悲しい音に聞こえるんだろう?
いつもそう思いながら聞いています。

そこら辺で鳴いている時と違う声を出すのかしら?

メスたちもお返しに鳴いていて
混ざり合って高い音に響いて聞こえる?

知りたいけれど そのまま…わからないままに
しておいた方がいいかなあ…?

毎年 どうしてだろうと思えるし
しっかり季節を感じられるから…。

まあ私がどう思おうとカエルさんたちには
関わりのないことですけど。

それよりもいつもと変わらず
彼らの大合唱を聞くことができたことを

例年と変わらず季節が巡ってきてくれたことを
素直に喜びたいと思います。

そして彼らの声を聞いて 今年も
夏が来たのだなあと実感に浸りたいです。
 
 

暦のできた中国に比べると 日本は雨が多め?

 
さて 梅雨に話を戻しましょう。

雑節というのは 二十四節気などが
中国から入ってきた季節の区分けや呼び方などを
ほぼ踏襲するかたちで使い続けているのに対して
日本独自に取り入れた事象だそうです。

主に農作業に関わることが多く
この「入梅」も雨の季節の到来を告げる
大切な目安だったのです、
稲作に水は欠かせませんからね。

この雨がなければ 空梅雨で日照りで凶作
反対に降り過ぎれば
梅雨寒で日照不足で凶作…
あらら どちらも困ったちゃんです。

雨の量は農作物の作況に影響を及ぼしますので
大変深刻な問題でした。

そして最近は 局地的に豪雨となって
被害をもたらすように…。

古くて新しい問題として
雨の降り方には注意が必要ですね。

少な過ぎても多過ぎても大きな影響を及ぼす水。

人間だけでなく 地上にあるすべての
生き物になくてはならない水。

ユニークな性質で地球の環境を
大きくぐるぐると循環している水。

古来 治水は人類の最大の難関であり
何とか乗り越えなければ存続に関わる大問題でした。

俯瞰してみると 確かに建築などの技術は
格段にアップしましたが…
何だかあまり進歩していないような…。

たくさん集まった水の力は
人間が作ったものなんて簡単に壊してしまう
恐ろしい破壊力を持っていて
誰にも止められませんからね…。

水はいつの時代も人間を悩ませて来ましたが
その脅威があったからこそ 人間の技術の
進歩を促すことにもなったのかなと思います。

気象は誰にも予測できませんし
変えることもできません。

与えられるもの いただくものと
捉えられれば一番いいのですが…。

今年の梅雨は恵の雨で
穏やかに過ごせますように。
 
お読みいただきまして ありがとうございまいした。
 

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