10月28日 七十二候 霎時施(こさめときどきふる)

くもり空 暦・季節

 
くもり空
 
今日は七十二候の霎時施
(こさめときどきふる)にあたります。

難しい字で「こさめ」と読むのですねえ。

この時期の雨は 時雨と書いて
しぐれと読んだりします。

一雨ごとに寒くなる頃の雨ですが…
時節柄かなり冷たく感じます。

またどこか寂しげな印象もあります。

うちの辺りでは山肌を
(といっても木がたくさん生い茂っていますが)
雲のような霞のような雨の塊が風に流されて
いくのを見ることがあります。

春から初夏にかけての同じような光景には
新緑が洗われて 美しく清々しささえ
感じられてうれしくなります。

ところがほとんど同じ現象なのに
今くらいの季節に見ると
物悲しさすら覚えるのです。
 

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水の循環、雨は恵みだと思う

 
木が緑ではなく地味~な色合いに
なってしまうからでしょうね。

暖かい地域ならば小雨なのでしょうが
寒冷地ですと平地に降る雨はこの時期
かなり少なくなってきます。

内陸性の乾燥した気候は
雨がほとんど降らず厳しく
冷え込む方に移行するからです。

このため山肌を風に流される雨の塊を
見ることができるのです。

こちらも雨模様だったら
ただの雨の風景にしかなりませんので
そういうものを見ることはできませんから。

気温が下がり始めますし 雨が降ったら
下手をすると雪になるかもしれないので
ちょっと心配になることもあります。

ただ…基本的に 雨の時は少しだけ
暖かめなことが多いので

昼間の雨が夜まで降り続く以外は
雪の心配はしなくても まあ大丈夫…
という経験則はありますけどね。

ですが遅い時期にヘンな場所に発生して
おかしなコースを取る台風がやって来ると
ちょっと面倒なんですけども。

秋の台風は雨台風の場合があり
ふだん乾燥気味のこの辺りも思いっきり
降ってくれたりするので その心配もあります。

時期的に水田に水は来ていませんが
排水用の用水路は周囲の水を集めて
流れていくようになっています。

田畑の様子が心配で見に行った人が
転落して…というニュースを
聞かないことがないくらいですが
気持ちはよくわかります。

夏場は毎日たくさんの水を見ているのに
あまり事故は起きませんが
水を切ってしまう時期に 大雨などが降ると
水の事故が起こるのです。

人間の感覚も必要だ~と思って見ているのと
どうしてこんなに降ったんだと思って
見ているのとでは 違ってくるのかもしれませんね。

農作物はもちろんのこと 水は
この地上に生きとし生けるものすべてに
必要不可欠ですので たくさんあることは
ありがたいことです。

水の大きな循環の中で 私たちは
生かしてもらっているのですから。

台風という困ったちゃんの大雨や
大荒れの天候以外では

少しさびしい感じのする秋の雨も
今くらいの時期の時雨も
量が少なめで静かに降る印象があります。

小雨時々降る…くらいで
済むのがいちばんいいのかなと。
 
 

静かで優しい雨が一番

 
木々も大地もやがて来る
厳しい冬に備えて 深い眠りにつく準備を
着々と整えていると思うので
静かで少しの雨がちょうどいいのです。

あまり濡れてしまうと気温が急激に下がった時
凍ってしまいますから。

ちゃんと自然のバランスが取れているのかも
しれない…なんて思ったりするのですが…。^^

とにかく雨の降り方だけは 神頼みくらいしか
できることはありませんので

昔から農耕をする民には
本当に真剣な死活問題でした。

適度な水の量というのがとても難しい問題で
これに悩まされてきたのが日本の
近代の歴史と言っても過言ではないでしょう。

他の国や地域のように水が無くて
悩んで灌漑設備を考え出し 作り上げて

砂漠にも住むことができるまでに
なった人たちもいるのですから
多過ぎる水の問題も 何とかできるような
気がしないでもないのですが…。

今のように 自分たち人間の作り出したもので
かなりの部分をコントロールできるようになっても

やはり雨の降り方というのは
予測も困難ですし 降り始めてから

なんかこれはヤバイんじゃないの…となるので
判断のタイミングも難しいんですよねえ。

多過ぎる水の力は巨大すぎて
誰にも止めることができません。

豊かな水で人間の生活基盤を壊されても
困ってしまうのですが…。

相変わらず他力本願ですけれども
理系脳をお持ちのみなさんに
踏ん張っていただきたいと
心から願わずにはいられません。(-人-)

七十二候の霎時施(こさめときどきふる)
くらいの穏やかで 静かな晩秋の雨が
一番ありがたいのかもしれませんねえ…。
 
お読みいただきまして ありがとうございました。
 

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