7月12日 七十二候 蓮始開(はすはじめてひらく)

蓮始開(はすはじめてさく) 暦・季節

 
蓮始開(はすはじめてさく)
 
今日は七十二候の蓮始開
(はすはじめてひらく)にあたります。

蓮の花って今頃咲き始めるのですね。

私の住む地域は寒いので
蓮の花はほとんど見かけません。

たぶん柔らかな沼状の土地も少ないし
乾燥していますし 何よりも
熱帯原産の植物なので
ここでは育たないのだと思います。

園芸用だと思いますが あまり深い泥や
水の要らない品種もあるようで

素焼きなのか プラスチックなのかは
わかりませんが 少し大ぶりの鉢に水を張って
花を楽しむこともできるようです。

ああこっちは蓮ではなくて
「スイレン」の方かも…。

大変きれいな花で好きですけれど
葉っぱの方がいいかなあ。

水滴がきれいな球状になるじゃないですか。(^艸^)
ころころ転がったりして…あれがいいんですよ。

あの水滴の中に別の世界があったりして…
とムダな妄想に耽るのが 何よりの
私のごちそうなのです。安上がりでしょ?
 

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日本人とも長いお付き合いの蓮

 
ああいう水滴ができるのって
葉の表面に撥水作用があるんですよね。

これをロータス効果というんだそうです。
まんまですがな。

ものすごーーく微細な突起が表面に並んでいて
水が本来持っている丸くなろうとする性質
(表面張力)をお助けするんですと。

これのおかげで「蓮は泥より出でて泥に染まらず」
と言われるように 泥をはじめ
埃も虫も水で洗い流してしまうので
ばっちくならないんです。

自分で自分をきれいにする力がある
「酸化チタン」の被膜なんかも
同じような原理なんでしょうかねえ
苦手分野にはあえて踏み込みませんが…。

日本には仏教の伝来とともに
やってきたのだと思っていたら
あの「大賀ハス」なんて
2000年も前のものでしたよね?

しかもしっかり発芽したり育ってるもんで
時を超えて生きていたです。
いつどうやって日本に来たんでしょうねえ?

蓮が勝手に歩いて来ないと思うので
誰かが運んだとしか思えないけれど。

えっと台風などで大量の流木やごみに
混ざって沖に出て 海流にのるとか…
あ そっち方面から日本に海流は来ないし
海水に浸かったらだめだわ。

じゃあ大きな渡り鳥さんがいて
インドとか南の方でハスの実を食べて
日本に飛んできた…とか
量とタイミングの問題があるなあ。

ともあれ一部の蓮は仏教伝来よりも
はるか昔に日本に到達していました。

もしかすると海洋民族の底力でもって
何らかの交流があったのかもしれません。

ざっくり考えると縄文も末期 すでに
大陸からの渡来人が住みつき始めたころの
年代とかぶりますので やっぱり渡来人が
蓮を持ち込んだとみるべきでしょうね。

稲作という文化と共に人向けの武器なども
持ち込んだとされる渡来人たちは

揚子江の南岸あたりの人々が戦乱に追われて
船で脱出をはかり その中の一部の人が
日本に辿り着いたと言われています。
 
 

花もきれいですけど 専ら食品~!

 
原産地に近い場所や そこに古くから関係を
持っていた中国などではきれいな花だけでなく
その薬効に気付き さらには食用としてきました。

蓮根は日本でも食用にしますが 東南アジアでは
実も食す所があるそうですね。

恐らく蓮と付き合いが長いほど
豊かな食文化が花開いているのでしょう。

そういった国々の河川は濁り水の
イメージが強いですし 温度も高いですね。

蓮もそういうった環境が好きなようなので
古くから人々との付き合いがあっても
不思議ではありませんし
上手に暮らして来たのだろうな…と。

私も蓮根は大好きな食材のひとつです。
あっさりとした味わいはもちろんのこと
少しあるねばりが体にいいんですよね
カロリーも抑えられるし とても便利。

でも冒頭でも言いました通り
私のうちの近所では残念ながら生産できません。

蓮さんが気に入る暖かい場所に
お願いするしかないのです。

インドは仏教だけでなくヒンドゥー教でも
蓮と関連のある神々がいるそうで
そうなると5000年以上もの
お付き合いになるわけですね。

そう考えると 日本はだいぶ後に
なってから蓮を知ったことになります。

そんな時差があっても 蓮は日本人が
愛してやまないものになりました。

穢れを嫌う習性の日本人は
蓮が常に自らを清浄に保つので
うらやましく思い自分たちも斯く有りたいと
願ったのかもしれません。

これからもさらに長い
お付き合いになりそうです。
 
お読みいただきまして ありがとうございました。
 

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