七十二候 魚上氷(うおこおりをいずる)

魚上氷

 

今日は七十二候の 魚上氷
(うおこおりをいずる)に当たります。

そろそろ張りつめていた氷もゆるんで
小魚たちも泳ぎ回れるようになる頃

そんなイメージを抱かせる候ですけれども…
実際はどうでしょうか?

人々の目につき易い場所の魚といえば
川や池の魚の様子だと思いますが

池などでは 水が動かないと
凍り付いたりするかもしれませんね。

でも動きのない水では お魚さんは
生きていかれませんから
凍る以前の問題のような気もします。

七十二候の暦が作られた場所は
たぶん暖かい所だと思いますので

恐らく池が凍るような様子を
本当には観察していないのでは…と。
 

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この時期はまだ…寒いんですけれど…

水たまりにできるくらいの薄~い氷が
張り詰めることはあるでしょうけれども

お魚さんがいる池は 絶えず水を
動かしているはずなので 端~っこの方に
氷が浮かぶ程度ではないでしょうか。

冷気に触れる表面は凍るんですけど
その下で流れている水は凍らないのです。

だからお魚さんたちは冬になると
底の方に沈んで じっとしています。

体力の消耗を防ぎ たぶん
半分眠っているような状態なのでしょう。

ただ本当に眠ってしまうと凍死するので
微妙な状態を保っているのかなと。

氷の下にお魚の姿が見えると
寒そうだなあ…と思うのですが

水の方が極端な温度変化がないので
実は過ごしやすいのかもしれません。

気温だと夏の暑い時は30℃を超えますし
今みたいに ついこの間まで「大寒」と呼ぶような
厳冬期だと氷点下になりますね。

でも 水はだいたい20℃を少し上回るくらい
冬でも氷の近くでなくて流れている状態なら
そんなに極端に冷たくはならないのです。

先日空気は温めにくいと言いましたが
水も温めるのに相当エネルギーが要ります。

…という理屈はわかっていますけれど
やっぱり今の時期 水は冷たいです。

川などに生息するお魚さんなら 気温が
下がってくると 姿を見る機会が格段に減り
しまいには全く見えなくなることがあります。

水の中に居るのに なぜか気温の
変化が分かるみたいなんですよねえ。

私は近所に用水路しかないので 彼らが冬の間
何所へ行くのか私は知らないのですが

たぶん上流の方の水が湧き出しているあたりとか
水温として暖かめの場所を知っていて
そこへ移動するのではないかなと思います。

中には土の中にもぐって 越冬するものも
いるでしょうし 種類によって誰にも
教わらなくてもちゃんと越冬の仕方を
知っているのだと思います。

 

人間の期待が大きい気がする

私の住む地域では場所によって 庭先などに
池があるお宅が多くて 冬でも用水路の水は
止まることがありません。

そういうお宅では お魚さんたちを
深く掘った池に移すとか 水槽に入れて
家の中で世話をするとかしているみたいです。

こんな極寒の地で 深く掘った池だけで
越冬させるとかすごいです。

もちろん 寒気が入りにくいように
池の上に竿を渡して ゴザなどを
池全体にかけたりして
保温には務めているようです。

ただ これも場所によってなのですが
掘ると清水が湧くところもあるようで

昔 私が生まれた頃は 上水道ではなくて
どこの家も 庭先に清水があったと
聞いていますので 今でも湧き出している
場所があるのかもしれません。

ともあれ 水棲生物は水の流れがないと
生きられませんので ある程度深さがあり

冷気に触れないそこそこの水量ならば
何とか越冬できるということがわかります。

極地には「コオリウオ」とかいう
変わった魚がいるそうですが
この方々は 氷点下の水温でも ちゃんと
生きていけるのだそうですね。\(◎o◎)/

血液に赤血球がないので
氷温でも血が凍らないのだそうです。

しかも身体が透き通っているとか
プラスチックの作り物みたいで とても
本当に生きているとは思えません。(^艸^)

まさに文字通り冷血動物だし…。ぷぷぷ…。

生き物の多様性は 地球の宝ですけれど
あまり冷たくて寒い所にはいない方が
いいと思うのは 私だけでしょうね。

七十二候の魚上氷(うおこおりをいずる)は
氷の下で じっとしていたお魚さんたちも
もうそろそろ暖かくなるかな?と動き始めるのが
ちょうど今頃…と言いたいのでしょう。

氷の上に輝く太陽が 長い時間
見えるようになるからか 水の温度が
少しだけ上がるのを感じるからか

お魚さんたちが動き出したら人間にもわかる
その程度の差異だと思いますけれども
それでも春の微動ですよね。

 
お読みいただきまして ありがとうございました。

 

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