七十二候 蟄虫啓戸(すごもりのむしとをひらく)

春の目覚め

 

今日は七十二候の「蟄虫啓戸」
(すごもりのむしとをひらく)を取り上げます。

読んで字の如く 二十四節気の
「啓蟄」と同じなんですけども。

暖かくなってきまして
老体はかなり楽になりました。(笑)

優しい雨が静かに染み込んで
土を柔らかくするのは 冬眠を解く時期を
知らせることになるのでしょうね。

ここ数年の「蟄虫啓戸」は 気持~ち
寒さが残っているような感じも
ありますけれど…。

実際にどう感じるかは…当の生き物たちに
訊いてみないとわかりません。(笑)

案外 地上を歩く人間の足音などが
うるさく響いて 彼らを冬眠から
起こしてしまうのかもしれませんね。
 

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「蟄虫啓戸」漢字の「虫」がつくのは…

ムシさんたちの仲間で冬眠する種族もいますけれど
「蟄虫啓戸」で指している「虫」とは
カエルやヘビなどのことですね。

虫の使われた漢字で書かれますが
両生類と爬虫類ですよね…。

昔 漢字の生まれた国では
カエルさんやヘビさんを「虫」と
呼んでいたのかもしれませんね。

どちらの漢字にも「虫偏」が使われていますし
その痕跡なんだろうなと想像。

「虫」とは彼らのような生き物を指す
言葉だったのかもしれません。

「伝言ゲーム」と同じで 最初のころと
最期では 変化が生じてしまうのかも。

もっとも 後から漢字を学んだ国の人は
自分の国の言葉の「音」の方にだけ
当てはめての運用が主でしたから

本来の意味や名称など「完璧に」
無視していたとも思われます。

もしかすると 後から学んだ国の人が
テキトーに「虫」の字を昆虫類に
当てたのかもしれませんね。

その後 自分たちが使い易いように
一部を簡略化した上「音」だけの字を
造っちまうとか 今も昔も
カスタマイズの得意な国民性…
ということにしときましょ。

漢字を生んだ国の人に話を戻すと
冬眠というのは 冬眠する生き物の
生活の一部ではありますけれど
人間に認識されないと気付かれません。

春のこの時期に わらわらと動き出す
「昆虫」らとカエルやヘビは
姿はだいぶ違いますがあるいは
仲間だと思ったのかもしれません。

実際には捕食者とエサの関係だったり
するんですけども。

春の喜びを感じる時期に身もフタも
ないことを言ってしまいました。(汗

 

「蟄虫啓戸」自然界が静かに動き出す時期

人間を取り巻く自然界の命が静かに
でも確実に活動を開始する それが
「蟄虫啓戸」ということでしょう。

目に見えるようになるといっても
いいかもしれません。

冬眠から目覚めた子たちは
思いがけない「寒」の戻りに
出くわすかもしれませんが
元気に生きて行ってほしいです。

個人的にはカエルさんもヘビさんも
「昆虫」さんたちも あまり
お目にかかりたくはないのです。

が、彼らも含めて 私たち人間が
生存できる環境ということですから

彼らが生きていけるということは
私たちも大丈夫に繋がるわけです。

寒さを凌ぐためとはいえ
暗い穴の中で時間を過ごしてきたので
明るく暖かい太陽の光をいっぱい浴びて
命を繋いでいってほしいです。

人間も暖かさを実感できるようになって
気持ちがほうっとほぐれるようです。

私の住む地域では 残念ながら
まだ冬景色に近いのですが
暖かい所は春が来ていますね。

「蟄虫啓戸」はそういう季節の到来を
感じさせる言葉になっています。

聞いただけで 見ただけで
ああ春がもうすぐそこまで来ている…
そんな風に思うのです。

手が届きそうで なかなか届かない
微妙な距離なんですね。

よその地域の花の便りを聞きながら
花の季節を待ち侘びるのは毎年のこと。

もう「蟄虫啓戸」を過ぎたんだから
あともう少し…と気持ちに区切りを
つけながら歩む感じです。

季節の、特に春の歩みはことさら
ゆっくりに感じますね。

行きつ戻りつを繰り返しますので
本当にじれったいほどですよ。

それでも「蟄虫啓戸」を迎え、
過ごしたというこの現実は
確実に春が近づいている証でもあります。

冬眠から目覚めた子たちには
あまり会いたくないと思う私自身が
気を付けるようにすればいいので
一緒に春を満喫しましょう。

 
お読みいただきまして ありがとうございました。

 

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