今日は二十四節気のひとつ「穀雨」(こくう)

穀雨

 

今日 4月20日は二十四節気の一つ
「穀雨」(こくう)です。

「春分の日」からちょうどひと月が経ちましたね。

暖かくなり 雨も柔らかく降ってくれて
静かに空気も大地も潤します。

この時期の優しい雨で農作物も
よく育つと言われます。

私が「穀雨」ときいて イメージするのは
この時期特有の霧のような春雨。

演劇はまるで知らないのに
なぜかこのせりふだけは知っているという…
「月形半平太」という作品ですが
何かの折にテレビで見たのでしょう

「春雨じゃ 濡れて参ろう」

私は勝手に ちょうど今頃、
「穀雨」のころの雨だとイメージしてます。

調べたらまあ驚いた 映画がた~くさん!
しかも無声映画ですよ!

残念ながら古すぎて俳優さんたちは
ぜんぜんわかりませんでしたが…。
 

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優しい雨 静かな雨…

実際にはこういう雨の降り方というのは
服や髪などが思いの外しっかりと
濡れてしまうことが多いのです。

たぶん霧よりも少し粒が大きいため
漂っていることができなくて
地上に降り注ぐのだと思うのですが

細かい雨の粒は しっとりと
穏やかに潤していくのです。

静かで穏やかですが 深く入り込んでくる…
そんな感じでしょうか。

夏の雷雨などのような激しい雨は
粒も大きい上に 地表に激突するため
大きな跳ね返りを生じます。

跳ね返った雨粒は 地表の土も
巻き込んでいますので 近くにある
野菜や植物の葉 建物の土台、
車のボディなどをばっちくする
いわゆる「はね」になるのですね。

もちろん空気中に舞っている微細な埃が
独特の模様を描いてくれることも

ありますけれど やっぱり「はね」の
芸術性には敵いません。(笑)

思いの外 土などに染み込んでいく雨は
少なくて 通り雨などのあと

畑の柔らかい所を少し掘ってみると
表面が少し濡れている程度で
すぐに乾いた白っぽい土のままで
いることがあります。

雷雨などの規模にもよりますが
期待するほど地中深くまで
潤してくれないのです。

反対にその量の多さのため
地表を削りながら 一気に流れて
行ってしまいます。

風も強くいろいろな方向に
吹き付けますので ものが
なぎ倒されることもしばしば。

雨もその降り方次第で
植物の味方にも乱暴者にもなります。

 

植物たちへの恵みの雨

春のしっとりした穏やかな雨は
それこそ濡れていきたくなるような
風情を作り出すとともに
恵みの雨そのものなのです。

で、このような穏やかな雨は
降ると大地を潤すだけでなくいわゆる
「雨降って地固まる」で
土が締まるのですね。

特に雪どけの後のぬかるみなどとは
驚くほど違います。

このところ数年は 4月も半ばを
過ぎた今頃に 雪が降ったことがあり

桜と雪の共演を楽しめて
人間は大満足でしたが 予定外の寒さは
植物たちには迷惑だったでしょうし
ちょっとかわいそうでした。

春の気圧配置で太平洋岸を
低気圧が北上すると雨になりますが

その時寒気が居合わせると
ここは雪になってしまうのです。

春雨も雪も降る欲張りな地域です。(笑)

それでも季節の歩みは留まることはなく
寒気も雪も一時的なことで
特に春雨が降るような時は
この地でも結構暖かく感じます。

当然ですが 気温が高いことも
春の訪れが確実である証拠です。

寒気の南下が少なくなる
という意味でもあるのですが

雨が降るには湿った空気と
ある程度 雨のまま落ちてくることが
できる温度が必要ですからね。

ただここでは気温の乱高下が続くことが
春のきざしでもあります。

やって来る寒気次第で あっという間に
冬へと巻き戻されてしまいますけれども。

実は私の住む地域では 今くらいの頃から本当に
「三寒四温」が始まるのです。

それまでは「六寒一温」とか「五寒二温」とか
よその地域にはない日々が 延々と
続いてくるのが普通ですから。

寒と温の数字が逆転するのは
概ねこの「穀雨」のころからなのです。

春のお彼岸が過ぎて ひと月も経たないと
本格的な春の到来にはならないのですが

それだからこそ じれったいくらいの
春の歩みを感じられるのかも
しれないなと思える年になりました。(笑)

 
お読みいただきまして ありがとうございました。

 

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