7月 2日半夏生(はんげしょう)夏至から11日目

半夏生(はんげしょうず) 暦・季節

 
半夏生(はんげしょうず)
 
今日は半夏生(はんげしょう)にあたります。

雑節でもあり 七十二候の半夏生
(はんげしょうず)から
きているという説もあるそうです。

この時期に半夏(はんげ)という
植物の葉っぱが まるでお化粧でも
したように半分白くなるので
その様子を言ったものとか。

不思議ですよね 全部白くならないし
なんで半分なんでしょうね。

しかも白くなる葉と
ならない葉があったりとか。

どうしようと 迷っているのかな?(笑)

実はこの白くなる葉っぱは花の穂の
付け根って決まっているそうで 花弁
つまり花びらの役目をしているんですと。

目立ちたいのか そうでないのか…
不思議な選択をしている気がします。
 

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よく知られていて しかも目立つ

 
この白くなる葉っぱが花びらの役目を
するとなると とても目立ちます。

本当の花はとても小さくて穂になるので
そうすると半夏って 地味なのか派手なのか
分からなくなりますよね。(笑)

ははーん 花弁の役目ということは
人間には白く見えても 花にとまる
虫さんたちには別の色に
見えているのかもしれませんね。

花粉を運んでもらうために
植物たちは頭(?)使ってますから。

私たち人間と昆虫さんたちでは
同じこの世界に生息しているのに
見えている様子がどえらく違うことは
よく知られていますよね。

感じている光の種類が違うというか
植物たちは虫さんがどんな風に
見ているかなんて知らないはずですけれど

長い長い経験値から もっとも効果的に
虫さんへアピールする方法を編み出しているのです。

でもね花はちょっと独特の臭いがするようですよ
ドクダミさんの仲間ですので
似たような臭いがするそうです。

和名では他にカタシロクサ
なんていう呼ばれ方もしています。

地下茎で群生するそうですが
このところ日本では適地が減少して
「半夏」も自生域が減ってきているそうですよ。

葉っぱが白くなるのが今頃ということは
梅雨の末期にもあたるので この頃の雨のことを
「半夏雨(はんげあめ)」とか
「半夏水(はんげみず)」などと
呼ぶそうで わりと大雨に
なることが多いそうです。

梅雨の終わり頃は昔から雨の量が
増える傾向にあったのですね。

今では爆弾低気圧とかゲリラ豪雨とか
ちょっと過激な名前をもらっていますが

大量の水の勢いは誰にも止められないので
これを時期的な分かり易さから
「半夏」につける呼び方だと
少し優し過ぎるかもしれませんね。
 
 

ある種の警戒を共通の認識にまで高める

 
注意を呼びかける時って
できるだけ多くの人がすぐにわかったり
イメージが湧き易いものを
結びつけることが多いです。

その意味では突然葉っぱが半分だけ白くなる
「半夏」は時期的なものとして
イメージし易かったのでしょうか。

緑の中に白いものが混ざっていたら…
まあ目立ちますし 野良仕事の合間に
人々が目にする機会も多くて
知られていたのでしょうね。

地下茎で増えるタイプの草は
とても繁殖力が強いので あっという間に
辺り一面に生えてしまうことがあります。

もしかすると そこらへんにはびこるから
農家さんには困ったちゃんで
夏の草刈り対象になっていたかも…?

一方でとても分かり易いためか
野良仕事の目安に使われてきたようで
日本各地に様々な風習が残っているそうです。

特にこの「半夏生」までに 畑仕事を
終えておくとか 田植えを済ませるなどして
この日から数日間を農休みと
することが多かったそうです。

「半夏生」には空から毒気が降るとか
この日に野菜を取ってはいけないとか

恐らくは みなが守る目安を無視して
仕事を終わらせないとか わざと禁を破る人を
戒めるための方便でしょうねえ
人が休む時は一緒に休もうよということかと。

ある程度 仕事の進捗を合わせる
必要があったとも考えられますが…。

大雨のような困った現象は 毎年必ずとか
いつでもあることではないので
時間が経つと埋もれてしまう可能性もあります。

良く知られた季節の目立つ植物に
かぶせて言いなぞることで 人々の記憶に
残り易くする工夫だったのかもしれません。

有名なわりに私は実物を見たことが
ないなあと思っていたら
まあ南方の暖かい地方に多い植物なのだそうで…。

うちのような寒冷地で
見たことがないのは当然でしたね。

実物を見られなくても たくさんの映像と
暦にある言い回しで 理解が進み
しっかり覚えることができました。

もうすぐそこまで 本格的な夏が
やってきている季節の風物として
これからも長く留めておきたいものです。

記憶にはもちろんのこと
実物の「半夏」の自生地なども含めて
大切に残していきたいですね。
 
お読みいただきまして ありがとうございました。
 

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