不平等は本当に解消されたのか?「日米新通商航海条約」締結の日

 
不平等条約
 
今日は「日米新通商航海条約」を
結んだ日だそうです。

私たちは日本史の中で 
『ペリーが黒船で浦賀に来航して 

その威容を見せつけ
徳川幕府をびびらせて開国を迫り 

「日米通商条約」という日本側に
めちゃんこ不利な条約を結ばせた。』
みいたいに習いました。

この不利な条約「不平等条約」
なんていわれますが 

これを結んじまったのが1859年のことで 
時の将軍 家茂さんがサインしちゃいました。

矢面に立たされて 気の毒なことでしたねえ。
上に立つ者なので 仕方ないことだけど。
 

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今だって 気を付けよう外国商取引

 
長い太平の時代が続き
政治にも緩みというか 

油断のようなものが入り込んで
いたのかもしれませんねえ。 

穏やかなのはいいのですが 油断は禁物。

さらに大陸に近い西方の諸藩には 
風のうわさ(笑)や こっそり交易で得た
情報などから 現状の独立採算制の
藩のままでは危険ではないかという危機感。 

日本国としてまとまらなければ 
外国に飲み込まれてしまうという気持ちが
 
いくつかの藩から 徐々にですが 
ほぼ同時多発的に高まりつつあった頃です。

そしてここへきて その外国の脅威が
現実となって どーんと姿を現した…。

お化けみたいな船から 角のない
鬼みたいな風貌の異国人が下りてきて 
何やら取り引きをしようとか言っているらしい。

お化けのような船は軍艦で大砲もついてるし 
断ったら何をされるかわからないし

商売をしようと言ってるらしいから ここは
言うことを聞いておいた方がいいかも…。

で、「明治維新」は1868年ですから 
この条約が発効してから
すでに10年近く経っていたんですね。

でもって今日のテーマの
「日米新通商航海条約」ってのは
さらにそのあと40年ほど経った 
1911年に結ばれた方の条約です。

これの発行を以って例の「不平等条約」は
ようやく無効になりました。

ただ日本人の外国人知らずがここでも 
悪い方に働いたと言えます。

「商売といっているし 
交わした条約(約束)は 
公平な取り決めに違いない」とか 

外国人相手に絶対にやっては
いけない勝手な「性善説」を
持ち出し 信じ込んだことです。

日本人同士なら通用する…というか 
これが基本なのですが 互いに

儲けようねという「信用」が外国人には 
通用しないと知らなかったために 随分と
高い授業料を払わされてしまいましたね、

実に50年以上もの間 不当に不利な条件で
貿易をさせられていたことになります。 

いえ正確には強いられたのですけども。

黒船を見た人たちのびびり様も
わかりますし そのあと起こった

「明治維新」という大改革で
長く続いた太平の世が 混乱に
陥ったこともあって

条約を改定するとか交渉するとか 
無理だったのはよくわかります。

長い太平の世を壊されて 
門戸を無理やりこじ開けられても 

混乱を最小限に留め 無益な内乱を
早く静めることができたのは 

それまで培ってきた文化の高さが
日本の存亡の危機を
救ったともいえるでしょう。
 
 

これからは日本だって「ジャパンファースト」だ!

 
白人たちの方から見ると 
日本は大航海時代から見てきた
アジアのどの国とも違って

宣教師などによる洗脳や
先遣部隊を送ることに失敗しています。

それなりに豊かで人の教育水準も比較的高く 
自分たちの文明とは別の独自文化であり

細々と続いたオランダの交易などを見ても 
植民地として支配するより

交易相手として利用する方が得だと 
思ったのではないでしょうか。

母国から遠いので珍しい文物を 
欧米の王侯貴族や富裕層に売りさばけば

価値がわからないので はっきり言うと
ガラクタでも大儲けができますから。

よちよち歩きの工業製品も品質に
文句をつけては 安く
買いたたくとかしたでしょう。

植民地政策を敷く代わりだったのですから 
「アメリカファースト」だったはず。

自分たちだけが儲かればそれでいいので 
相手のことなんぞ 歯牙にもかけない

それが彼らの普通のやり方ですし 
当たり前だと思っていたのですから。

歴史的に彼らのしてきたことを俯瞰すれば 
仮に条約が平等なものであっても

どうせろくなことはしていないと 
想像に難くありません。

1911年版の通商条約は 
一応 日本側の関税の自主性が

認められているので それまでよりは
少しはましかな…ではありますが 

比べる対象のレベルがレベルだし
今も昔も「アメリカファースト」で… 
あ?あれ?変わってないじゃん。(◎o◎)

個人同士でも国同士でも
相手のあることなので 我田引水な
自己主張ばかりしてると

しまいにゃ 殴り合いで
決めることになるんでないかい?

当然ですが 条約は国同士の約束で
締結したら 守らなくてはいけませんし 

なにか諍いが起こった時の調停や 
良否判定の根拠にもなるものです。

各国が互いに あるいは複数で条約を
結び合うのは ルール作りでもあるし

お互いに自国ファーストの暴走や
ルール違反を 監視しあうためにも
必要なことです。

それこそ殴り合いの
国家バージョンにならないように
するための条約なのです。

だって国家の殴り合いって
戦争のことですもん…。

しかし貿易というものは 
それぞれの国益を守るための
本気の殴り合いが基本なので

決して侮らず 相手が参ったと言うまで
徹底的に食い下がり 一歩も引かないこと

先手必勝で 美味しそうな餌をちらつかせ 
必要なら先にぶん殴ることも辞さないで。 

かの「通商条約」から100年ちょっとしか
経ってないけど「ジャイアンの国」が
二つ 出来ちゃいましたねえ。

青組さんと赤組さんに分かれてるし。

周りの国々がみんな振り回されて 
ものすごい迷惑ですよね。

「黄金の国」は歴史に学び ちょっと離れて
できる限り被害を小さくしましょ。(^艸^)
 
お読みいただきまして ありがとうございました。
 

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