米合衆国さま アラスカをお買い上げ

 
アラスカお買い上げ
 
おかしなタイトルですけれども
歴史的な事実です。

1867年の今日 3月30日に
当時の米国政府は ロシア帝国から

正式にアラスカを購入して
自国に編入したのです。

たしか720万ドルのお買い物だったとか。

1エーカー(約4047㎡)当たり
約2セントだそうで破格のお値段!

って ほとんどただ同然じゃありませんか!

それなのに720万ドルになるってことは 
どんだけ広いんですか。(◎艸◎)

…ということはですよ それまでは
ベーリング海をまたいで 北米大陸の

西端のでっぱりアラスカも 
ロシアのものだったってことですね。
 

 
国土を買うとか できるんですね
 
先にロシアの人がベーリング海を渡って 
アラスカを「発見」したそうな。

地図を見るとカナダ北部より
アラスカの北のでっぱりの方が 
北にあるだわね。

それにまあ何なんでしょうか 
この辺てば海を挟んで 

ロシア側もアラスカ側も 
無駄にでっかい山脈ばっかりですねえ…。 

緯度が高くて標高も高いということは 
寒冷地仕様の私でさえ想像しただけで

震えが来るほど ただひたすら
無駄に寒いと思うの。

まあ近いというか ロシアが無駄に
広いというか 行けども行けども
白い大地しかなかった…
みたいな感じですよねえ。

で、やっと海に出たら 氷が浮かぶ
海だったと思うのですが そこを

ケンケンみたいに氷を飛んで
渡って(ないない)向こう岸に着いたら
そこもやっぱり白い大地だったみたいな。
ぷぷぷ…

緯度としてはほとんど平行に移動した
レベルだったから まあそこに広がる

風景だってロシアのツンドラ地帯と 
ほとんど変わらなかったでしょうねえ。

見てみるとツンドラ地帯というのは
沿岸部に細長~く分布しているみたい。

なのでベーリング海を挟んで
両方の大地のへりも
夏には草の生える場所が

出現するみたいで やっぱり
海抜ゼロメートル地帯は暖か目なのね。

驚いたことに北極海に面した沿岸地域でも 
そういう場所がずっとあの広いロシアの
へりをぐるっと囲んでいるんですよ。

ただでっかい山脈がいくつもあるので 
山は険しそうですけどねえ…。

で アラスカを「発見」したロシア人は 
アザラシとかの毛皮を取る事業を

したこともあったけれど 
輸送にコストがかさんだ模様。 

その上 頭も気も使わずに
体力で勝負しちまったもんだから 

乱獲で数が激減してしまって
事業そのものが成り立たなくなったりと 
いろいろやらかしちまったそうです。

さらにこのでっかい売り物が
出た背景には戦争の影もあったのでした。

この時をさかのぼること11年前に 
クリミア戦争が終わったのですが 

ロシアは負けてしまったので 
多額の負債を抱えることに
なってしまったのです。

そんなわけでロシア皇帝は 
戦争相手の英国ではなく 当時は中立だった

米国にアラスカ買わない~?買って?と
打診したのだそうです。
 
 
寒いだけの不毛の地のはずが…
 
当時の米国国務長官のスワードさんは 
これにOKしてサインしました。

ですがこのお買い物は 米国市民からは
だいぶ怒られちゃったみたいで

でっかい冷蔵庫を買ったなどと
非難されたそうです。

まあ普通に考えれば 人を寄せ付けない
極寒の大地なんか買ってどうすんだと

思いますわなあ… まして
支払いに使われるのは税金ですからねえ。

ですがほどなく この広大な寒い土地は
金脈だったり 油田だったり

豊かな地下資源に恵まれていることがわかって 
人々の態度は一変!(笑)

実はものすご~く 
お買い得だったということですな。
良かったですね スワード国務長官どの。

反対にロシアは何で売っちまったかなあ?!
と思ったかもですが これは背に腹は
代えられないということで 致し方ない…。
ぷぷぷ…。 

今では3月の最終週の月曜日が 
このお買い物の記念日になっているそうです。

後世の私たちから見るとこのお買い物は 
ずっと後の国際的な勢力図に
多大な影響を与えたなと思いますね。

もしもロシアの領土が北米大陸に
存在したままだったら…
なんて想像できます? 

お買い物の年は1867年ですから 
日本の明治維新の前年ですね。

日本も国内ががたがたしていましたが 
この時からアラスカがロシア領だったら…。

もしかしたら 今とは全く違う
世界になっていたかもしれませんね。

地図などで見ていただくとわかりますけど 
でっかい陸地の大部分が

ものすご~く不自然な
直線の国境線になっているのですよ。

地形とか全く無視している所が 
分かり易いけど人為的で面白いです。

島嶼などは違いますし 
北太平洋の西海岸沿いに細長くぐねっと
曲がった国境線のところもありますけどね。

売り手の事情もあって売買交渉が無事成立、
お買い上げ~となったのですが

お値段的にはもちろん 
地下の埋蔵資源という
付加価値も莫大でしたし

地政学的にも大変よい
お買い物だったと言えます。

とはいえ すでに先住民がいて 
後から「発見」して勝手に荒らした上に

断りもなく売買してるあたりは さすがに
白人さま やることがえぐいですなあ。

あえてそこには触れないようにするのが 
大人の対応というものなのかもしれません。

ちなみに正式に米国の州になるのは
もう少し先のことになります。
 
お読みいただきまして ありがとうございました。
 

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