今日 7月28日は江戸川乱歩が亡くなった日

江戸川乱歩忌 障子窓

 
江戸川乱歩忌
 
今日は日本の推理小説という分野に
大きく貢献した小説家江戸川乱歩が
70年の生涯を閉じた日です。

1965年の今日 7月28日のことでした。

明治の中ごろの生まれで 
もともと武士の家系だったとか。

小さなころお母さんに
読み聞かせてもらった翻訳ものの小説が
最初に触れることになった作品だそうです。

相当に昔の作品なので詳しいことは
わかりませんが 英国の小説を
翻訳したものだったみたいですね。

小さい子供に外国の小説を
読み聞かせるって けっこう骨の折れる
作業だと思うのですが…
お母さん すごいですね。
 

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少年が培った想像力の結実

 
想像するしかなかった
よその国が舞台のお話は 
その重要な畑とも言える
想像力を鍛えるのに
役立ったのかもしれません。

中学などでも小説を
読みふける少年だったそうです。

それでもやはり成績はよかったと見えて 
早稲田大学に進学したんですね。

でも専攻は政治経済学部だったそうです。

卒業後 しばらく職を
転々とした時期がありました。

実は本当に探偵事務所で探偵として 
働いていたこともあるそうで \(◎o◎)/

もしかすると 後の作家生活にも
何らかの肥やしになっていたりして…?

そして29歳の時 雑誌「新青年」に
「二銭銅貨」という作品でデビューを飾ります。

この作品は当時の「新青年」の編集長だった人や 
すでに作家として活動をしていた人などに 
大変高い評価をもらったそうです。

デビューして最初の頃は外国の探偵小説に 
強く影響された本格的な探偵小説を
書いていたそうで

これが黎明期にあった 
日本の探偵小説の分野に大きな
足跡を残すことになったのです。 

ペンネームの「江戸川乱歩」は 
本人が敬愛してやまない 米国の作家
エドガー・アラン・ポーを 
そのまま漢字にしていてますね。

きっと推理小説のようなジャンルが 
出来たばかりだった頃の
日本の文壇において 

強烈な印象はもちろん
大切な広告塔のような
存在だったのでしょうね。

ところが一方で実は乱歩先生 
長編を書くに当たって

プロットをまとめるのが
苦手だったという一面ももっていました。

プロットというのは 
物語の中の重要な出来事を 
端的に抜き書きすることです。

作家さんによっては 
シーンや場面ごとに 細かく
作り込む方もいらっしゃいます。

これをあれこれ入れ替えたり
どのように組み立てるかで 
ストーリーを構成していくんですが…。

えええ? 乱歩先生 プロットが
乱歩…らんぼー 乱暴だったのね。(爆

もしかすると理詰めの外国小説を
好んだあまり 細かいことは「想像力」に
頼っちゃったりとかしたのかしら? 

ちょっと信じられないことでもあるのです。

乱歩の作品の大きな特徴として 
あまり一般的でない変わった趣味や
趣向を偏って好む傾向の人たちを 
たくさん登場させています。

ちょっくら不健全というか 
怪しいというか…ヘンというか…。

そんな少しだけ違う方向を
向いた人たちを描くことで
ある意味でのタブーを破ったというか

新境地を開いたというか 
大人向けの小説として
奥行きや幅を持たせることが
できたのかもしれないと思いました。

斬新な表現だったり 手法を取り入れる
試みだったのかもしれません。

探偵や推理といった小説の根幹は 
言ってみれば「人間の業(ごう)」のようなものを
あぶりだしているというか 
引きずり出して見せているというか…。

そのあたりに犯罪をからめたり 
原因として配置するとか多いですね。

なぜそうなったのか なぜその犯罪に
手を染めたのか なぜ人を殺めたのか…

こういった核心の部分は 
きれいごとを並べただけでは 
読み手を納得させられないし

謎解きもバレバレでは
読んでもらえませんからねえ。

大人向けの乱歩作品は人間の奥の方に潜む 
異常性だったり偏向性だったりを

暗に表に引き出して描いて
みせるみたいなところがありますね。

実は人間誰しも 奥底には得体のしれない
闇を抱えているんだぞ…みたいな。
 
 

乱歩作品に出会わなかったら 今の私はない

 
私はそういう大人向けの乱歩作品は 
あまり読んでいないのですが 

だいぶ経ってから書かれた子供向けの
「少年探偵団」が出てくるシリーズは

大・大・大好きで 夢中になって
読みふけりましたねえ。

確か小学校の図書館にあったのを
手に取ったのが きっかけでしたが 

お小遣いをためてシリーズの本を 
一生懸命買い集めたのを覚えています。

上製本といって硬い表紙の本でしたので 
わりと高かったんです。

このころからですね たぶん 
気に入ったものは手に入れないと
気が済まないというか 

所有したいという願望が強くて 
子供のくせに 借りて済ますのは
いやだったという 困った子でした。

そのくらい夢中になりまして 
今でも探偵・推理・刑事・法廷ものを
見ずにはいられない基礎が
この時に出来上がったのです。

乱歩作品と出会ったことで 
この世界に引きずり込まれたというか
抜けられなくなったというか…
好んで抜け出さないというか…。(笑) 

私が推理小説に求めるのは 
面白い謎解き…といいますか 

どちらかというと明快にして分かり易く 
かつすっきりした解決や
後味がさわやかなものです。 

ですので 小林少年の方が
明らかに向いているんですな。

…はっ!(゜m゜)いかん 
全く成長していない…。
 
お読みいただきまして ありがとうございました。
 

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