今日はスエズ運河条約が成立した日

スエズ運河条約 ガラス窓

 
スエズ運河条約
 
1888年の今日 10月29日に
イスタンブールで
「スエズ運河の自由航行に関する条約」が
締結されました。

参加した国は大英帝国 オスマン帝国 
仏国 イタリア オランダ 
ドイツ・オーストリア=ハンガリー帝国 
スペイン ロシア帝国でした。

スエズ運河って1869年には
開通していたんですね 知りませんでした。

で、相当長い間 英国が軍事的に
占領を続けていたみたいです。

地図で見ると陸地が本当に
ちょっぴりくっついているだけに見えますが

それは縮尺された図であって 
本当はとても長い距離ですね。(当たり前か…)

よくもまあ こんな所を工事しましたよね。
 

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陸地をぶった切って運河を通す

 
はるか古代にもナイル川からの
運河があったと されているそうで

エジプトの人たちも昔から頑張って 
工事を繰り返してきたんですね。

まあ日の沈まない帝国にとっては 
どでかいアフリカ大陸をぐるっと
回っていては時間と経費が
掛かり過ぎるので 
天秤にかけたのでしょう。

領土が世界に分散しているのも 
善し悪しですな。
(…というか欲張り過ぎ)

地中海と紅海の海の高さが 
ほぼ同じというのも幸いしましたね。

軍事的にも商用でも非常に
重要な場所であることは 
昔も今も変わりません。

ここを自由に航行できるようにしたいから 
お互いによろしくねと
条約を交わすことになったのも 
うなずけるお話ですね。

関係国がみんなして同じように 
約束を守っていかないことには

国際情勢が変化する度に 
大きな支障となることは
必定ですからね。

ロシアはこの条約に加盟していたのに 
日露戦争の時バルチック艦隊は

このスエズ運河を通らずに 
はるばるアフリカ大陸を
迂回したんだそうですよ。

実は軍艦のような大きな船は 
一度に通れなかったみたいなのです。

これは昔昔のお話で 
1960年代(←充分昔ですが)に
改修が行われています。

でもすぐに動乱が起こって中断してしまい 
1975年から再開されました。

そして1980年になってようやく
拡張計画が終了したのだそうです。

近くで立て続けに「紛争」や
「戦争」が起こりましたからねえ。

中東の火薬庫なんて呼ばれ方もしていましたし 

大きな国の思惑がからんだり
人々の思いが複雑な中東情勢は 
今もって解決されたわけではないです。

むしろ一層厄介になったような…?
 
 

スエズ運河は砂との戦い?

 
大陸にある要衝ですし 
難工事でもありますから 
簡単に進むわけはないですね。

この工事で幅が71メートル広がり 
水深は5メートル深くなりました。

日本はこの条約には加盟していませんが 
中東の油に依存しているので

この地域の安定は日本にとっての
生命線でもありますよね。

ウィキペディアにある 
スエズ運河を運行中の
米国の軍艦の写真をみると 

向こう岸は護岸工事が
できていますけれど 手前側は
何だか自然の砂浜みたいに
なっているんですけど… 
いいんでしょうかねえ?

砂がどんどん溜まって来てて 
運河が浅くなっちゃうのでは…。(;´▽`A“

これを見て思ったのですが 
水も砂も簡単には人間の
思い通りにならないですよね。

途轍もない堆積と重量で
抵抗してくるので… 砂浜で
ぺたぺたとお城を作るのとは
訳が違いますから… 
よく運河を築きましたねえ。

周りは全部砂ですもん。

ずっとずっと後のことになりますが 
このスエズ運河を横切るような
道路橋を日本が架けているんですね。

写真で見るとすっきりとした
フォルムのシンプルできれいな橋です。

日本政府の主導で工費の6割を日本が 
残りをエジプト政府が出資して

日本の大手ゼネコンが
高架部分の工事を請け負い 
2001年に開通しました。

当然ですが日本のやり方は 
現地の人たちと一緒になって
工事をすることで あとのメンテを
任せられるようにノウハウも
残してくるものです。

形あるものというのは 
完成した後の手入れが一番大切で 

そこの手を抜くと
せっかく作ったものが

対応年数を待たずに
朽ちることになってしまいます。

まして人が通る道路が
走っていることですし 

適切にメンテをしてもらって
事故のないように末永く
使ってもらいたいですからね。

日本国内とは全く環境の異なる場所で 
きっちり仕事をするというのは

想像を超えた大変さがあると思いますが 
そういうことをこなす中で
ノウハウが蓄積されていくものなんですね。

砂漠の国の強烈な太陽とか
考えただけでも 干からびそうです。

さらさらの砂も 見ている分には
きれいでいいですけれど 

こちらの言うことをきかせて 
コントロールするのは大変そうです。

当然ですが どこまで砂の層なのか
調べたんだろうなあ…と。

個人的には砂がどのくらいの厚さに
堆積しているのか興味が
あるんですけどもねえ。

しっかりした岩盤まで杭などを
打ち込まないと 長くて大きな
道路橋なんて支えられなくて
架けられませんからねえ。

現在スエズ運河の運営は 
エジプトのスエズ運河庁という
国の機関になっていますが

上記の自由航行に関する条約も
しっかり生きていて 有事の際も 
いつもどおり如何なる国籍の船も
軍艦も通っていいよ 
ということになっているそうです。

つまり管理運営している場所の主権…とかは 
日光の三猿状態らしくて
みんなで見ざる言わざる聞かざる
ということになっているみたい。(笑)

ま、大変だろうけど 安全に確実に
運営をしてくれれば それでいいもんね。

世界のどこであっても 平和と秩序が
保たれることは全人類の悲願ですから。
 
お読みいただきまして ありがとうございました。
 

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