七十二候 熊蟄穴(くまあなにこもる)

熊 穴にこもる

 

今日は七十二候の熊蟄穴
(くまあなにこもる)にあたります。

さすがに熊さんの巣篭りは もう少し
早い時期でしょうと思うのですがねえ。

恐らくは熊さんが棲む山間部の本当の寒さを
知らない里の人たちの発想
つまり人間の想像の産物だと断言できます。

なぜならこんな師走に入ってから巣篭りを
するような のろまな熊さんでは自然の中を
生き残って来るのは難しと思えますので。

熊さんのような大型の動物は 涼しくなる秋から
すでに冬の準備を進めているはずです。

ただでさえ食べ物を見つけるのは大変なのに
あの巨体を維持しなくてはいけないので…。

今は 本当に巣穴にこもって夢の中…
あ?熊蟄穴(くまあなにこもる)って
そういうストレートな意味だったのね。
 

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熊蟄穴(くまあなにこもる)のはもっと早いよね

何度も言いますが
冬は高い山からやって来るのです。

3000m級の山になると頂上付近では
真夏でも雪があります。

そんな高山には熊さんのえさになるものが
ないので 彼らの生息域ではありませんが
高い山は夏でも寒いと言いたかったのです。

およそ2000m附近だといわれていますが
絶界といって広葉樹は育たなくなり
風景が全く変わってしまう場所があります。

つまり森がなくなるんですね。

熊さんは森がないと生息できませんから
それ以上高い場所へは行かないといわれています。
(熊さんに訊いたわけではありませんが。)

熊さんたちは雑食性ですが 主に木の実などを
好んで食べるようです。

知床のように天然のごちそうが 向こうから
やってくるようないい場所は
ほとんどないので 体は大きいですが
木の実などをたくさん食べるのです。

で、足りなくなると人里に下りてきて
畑などから秋野菜を失敬するとか
庭先の柿とかを食べたり 別荘地では人間の
残飯などをあさりにくる子もいるそうです。

そうそう自分が食いしん坊なので
食べることにばかり目が行っていますが

この冬眠前に熊さんたちの
恋の季節がやってくるのですね。

熊さんもほぼ単独で一生を終えますので
異性と出会うチャンスが
限られているのだと思います。

特にオスは自分の子孫を残すために
ライバルを出し抜こうと必死ですし

お腹も空いてるし いろいろで若干普段より
気が立っていて凶暴になるようです。

広いテリトリーを頻繁に回って
マーキングとけんかと恋に忙しいのです。

メスと出会えればいいですが 必ずしも
カップリングできるわけではないですし

もしもオス同士が出会ってしまったら
マジでけんかになりますね。

繁殖期は活動が活発になりますから
個体同士の出会いも多くなるでしょう。

 

熊蟄穴(くまあなにこもる)のは自然の采配

最近では熊さんが 人を怖がらないという
話を聞いたことがあります。

ふつう音に敏感な熊さんは いわゆる熊鈴や
携帯ラジオ 人の話し声などを聞くと
逃げていくとされているのですが…。

鈴を持っていても熊さんに襲われた
という事例が いくつも報告されていて

もしかすると熊さんの方で
ある種の慣れというか学習というべきか

単調な音などでは 驚かなくなって
いるのかもしれませんね。

尚、別荘地で熊さんの対策をしている場所では
わなを仕掛けて捕獲した後、催涙スプレイを
吹きかけるなどして ここに来ると
こういう嫌な思いをするよ、と教えてから
山へ帰してやるという話も聞いています。

大変優れた嗅覚を持つと言われる
熊さんにとって 催涙スプレイは
苛烈な拷問に等しいですが 恐ろしい人間に
近づかないように懲りてもらいたいです。

熊さんたちの忙しい時期は 人間にとっても
収穫や行楽などで 熊さんたちの生息域に
出かけることがあり 思いがけず熊さんに
出会ってしまうことも多いのです。

平穏で無事に住み分けていく必要があるので
出来るだけ出会わないように 知恵がある方が
その知恵を使うべきではないかと思います。

 

熊蟄穴(くまあなにこもる)の通り今頃は夢の中

ともあれ師走に入ってこんな時期に
巣篭りに入るような のろまさんには
ならないように気を付けてくださいね。

人間の方は とにかく一人で山に
入らないようにするとか 自分の安全を第一に
山の恵みを分けてもらってください。

私たちの方が熊さんたちの領域に 足を
踏み入れているのだということを忘れずに。

実際に熊さんたちはもうたくさん食べて
暖かい巣穴で夢の中だと思います。

もっとも熊さんたちの実態はともかく
この時期は本格的に寒くなって来るので
きっと熊さんだって冬眠しているだろうという
人間側の季節の感覚だけでしょうね。

厳密に言えば寒いから冬籠りするのではなく
体の大きな熊さんの食べるものが
減ってしまうので 冬の間は寝て過ごせば
いいだわという感じだと思うのですけれど。

人間は冬眠を選ばずに
年がら年中活動してきたので
あるいは冬眠に憧れがあるとか…?

ああ それは私だけか… でへっ。

 
お読みいただきまして ありがとうございました。

 

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