謹賀新年 七十二候 雪下出麦(ゆきわたりてむぎのびる)

雪下出麦

 

新年 あけましておめでとうございます。
旧年中はたいへんお世話になりました。
本年も変わらず ご訪問いただけますように
お願い申し上げます。
本年がみなさまにとりまして
良い年になりますよう ご祈念申し上げます。
令和二年  元 旦
             すずめめりん

そういう訳で今年がスタート致しました。

と言いましても お正月くらいは
のんびりと気楽なブログで
ひと時をお楽しみくださいませ。

本年もゆる~く のんびりと記事を
書かせていただこうと思っております。

これといって取り得も 強みもありませんが
どなたかの 何かの役に立つなら
幸いでございます。
 

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年頭の第一発目は 麦のおはなし

今日 1月 1日は七十二候の雪下出麦
(ゆきわたりてむぎのびる)です。

一年で一番…とは言いませんが
相当に寒い時期にまかれた種が
芽を出して 柔らかな土を
ぐぐっと持ち上げる時期なのですね。

暦の言葉としては雪下と書かれていますが
実際の麦畑では さすがに
さほど多くの雪はなかろうと思います。

よその国の地平線まである
巨大な畑とか 大規模農場では
どうするのか知りませんが
日本では麦の芽を「踏んで」きました。

「麦踏み」は春の季語ですね。

麦さんたちの生育に合わせて
数回行うようです。

麦を踏むにはちゃんとした
理由があるのですよ、

踏まれたりすれば麦さんたちの芽は
当然傷つきます。

するとエチレンという気体のホルモンが
分泌されるのだそうです。

エチレンの作用で麦さんは
伸びていく先に 障害物を感知して
自分自身を太く強くして
それを押しのけようとするんですって。

つまり踏まれたりするほど
強く丈夫になるというわけです。

ちなみにエチレンという物質は
植物さんは かなり普通に持っています。

たとえば果物など 冷蔵庫に
いれておいてもどんどん熟して
放っておけば終いには腐敗が始まります。

熟すのを促進するのも 成長させるのも
このエチレンなのだそうです。

果物や野菜などお互いにエチレンの
作用でもって 傷みが早く
進んでしまうという話
聞いたことはありませんか?

摘み取られて袋に入っている果物でも
収穫されてパック詰めになった
野菜たちでも ちゃんと生きていて
自分の置かれた状況を
何とかしようとしているんですね。

 

しっかり育てと願いながら…

あら…えーっと「麦踏み」の話でしたね。

エチレンのことなど まるで
知らなくても 長い経験則から
麦さんを丈夫に育てるために
昔から「麦踏み」をしてきたのですね。

経験と実績がしっかりと実を結び
きちんと伝承されてきているのです。

暦にうたわれ 季節の風物詩となり
季語に入って一層人々の生活に
浸透していったのだと思います。

寒冷地住まいの私は 「麦踏み」の
様子は見たことがありません。

まわりで麦を育てている人が
いないものですから…。

少し離れた場所では 麦を
育てている所もあると聞いています。

そんなわけで言葉として
「麦踏み」を知っているだけでした。

でも畑中を踏んで歩くのは
はたで見るほど楽な作業じゃないですよ。

ある程度の広さがある畑で
万遍なく均一の作業をするのは大変です。

今でこそ農業用の機械で
がーーーっとやっちゃいますけど。

年明けの後数回「麦踏み」をして
その後は元気に育ってくれるように
もう苛めるのはやめて 世話をするのですね。

麦さんは麦秋なんて言葉があるように
春の終わりに実りを迎えます。

 

麦にも風情があるとまとめてみる

TVや映画などの映像くらいしか
見たことはないのですが

風にそよぐ麦たちの風情は
たとえば青いうちでも 麦秋を迎えて
畑全体が黄金色になっても大変魅力的で
ずっと見ていたいです。

風そのものを麦の色に
染めているような美しい風景ですよね…。

姿の見えない風の姿を
麦さんたちが見せてくれているような
そんな気持ちにもなります。

そして風たちは歌いながら
縦横に走り抜け 麦たちも揺れながら

風に唱和して 双方の合唱が
人間にはざわざわと聞こえるのでしょう。

たぶん…です、身近になくて
知らないので 本当に想像なのですが
麦たちの「香り」もあるのではないかと…。

稲にも稲刈り時分になると
乾いた「稲の香り」があります。

ですので たぶん 麦にも特に
収穫期にはやはり「麦の香り」が
あるのではないかなと思うのです。

ああ…もしかするとあれかな
真新しい麦わら帽子の香り…?

あれは加工されちゃってるから
処理の段階で香りはかなり抜けて
しまっている可能性が高いですが…でも
残っているかもしれない。(‘;’)

今年は麦秋の頃 麦畑がある方へ
行ってみようかなあ。

今は冷たい空気の下で ちょっぴり
芽を出しただけの麦たちだけれど

農家のみなさんの愛情を込めた「麦踏み」で
強くたくましく育ってくださ~い。

ひょろひょろの弱っちい麦では困るので
一生懸命作業しているのです。

決して苛めているわけではないって
よーーくわかっていますから。

 
お読みいただきまして ありがとうございました。

 

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