二十四節気の一つで「雨水」(うすい)

雨水

 

カレンダーにもしっかり載っていますが
二十四節気の解説を読むと
ちょうど今日あたりから
「雨水」(うすい)に当たるようです。

降ってくるのが雪から雨に変わって
大地を潤し始めるころという意味らしいですが
この表現に合致するのは 日本のおよそ
南西側半分くらいではないでしょうか。

2月に入って優しい雨が降り始めるのは
やっぱり南の方向からかなあ…と。

もともと温暖で 厳しい冷え込みには
あまり遭わない土地柄ですね。

春が少しはっきりと足音を立てながら
近づいてくるようなそんな感じです。

それでも最近は 時々思いがけない場所で
大雪に見舞われたりするようになりました。

できることなら昔ながらの暦のように
長く刻まれた現象で過ごしたいのですが
これも私たちが はびこっている
せいなのでしょうか…?
 

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「雨水」を迎えても 春遠し…

一見 裸木のように見える枝には
春の陽光を待ち望んで耐えてきた芽が
優しい雨に呼ばれて目を覚ます時期を
今か今かと待ち構えているのかもしれません。

あるいは暖かく湿った南風が
ちょっと乱暴に揺り起こすのかな。

「雨水」の音にはどこか たおやかな
雨のイメージが重なって好きな言葉です。

実際 雨は降ると地面が固くしまり
ぬかるみができにくくなります。

それでいて地面がぬれているためか
足への衝撃が少ないのが特徴かと。
適度な雨 春先の優しい雨は好きですね。

一方 日本海側の地域や北陸地方などは
「雨水」なんて 全くお構いなしに
これからもがんがん雪が降りそうだし

東北地方から北の大地 そして
真ん中辺りの標高の高い所などは
まだ冬の風情そのまんまです。

朝は氷点下まで冷え込みますし
日中も寒風が吹きすさび 日陰の雪は
降ったまま冷凍保存されています。

これまでも何度か触れていますが
私の住む地域は雪が少なく 一面の銀世界に
なるのは一冬に1回くらいで 風が作る
まだら模様の雪景色がほとんどです。

雪がなくて地表が見えていても 奥まで
しっかり凍っていますので とても硬いです。

これは本当にやってみたことなので
実感なのですが 思いついて畑の端っこに
穴を掘ろうとシャベルを持ち出して
雪のないところへ「えいっ」と
地面に突き立てようとしました。

するとカーンと乾いた音がして シャベルが
勢いよく跳ね返ってきたのです。

地表にはわずかな傷がついていて 少し削れた土と
その下には白く削れた氷が…。

うわあ…凍ってて歯が立たない…
もちろんすぐにやめました。

雪の残っている所は その雪…というか
それは雪に見えるだけでただの氷の塊です。

絶対に掘れないことは知っていましたので
最初から地面の出ている所を
掘ろうとしたのに… だめでした。

跳ね返った勢いもすごくてびっくりしました。

普通に氷点下フタケタになる寒さ
慣れ過ぎていて甘く見てましたねえ。

 

行きつ戻りつ 冬と春

雪があると寒々とした風景に見えますが
空気に湿り気が多くて実は暖かいんです。

雪国や雪の多い地域では 雪の下の地面は黒く
しっとりしていることが多いですよね。

だから雪室といって 越冬用の野菜などを
地面の中へ少し掘り進んだくらいのところに
埋めて保存しておくことができるのです。

雪が凍結から地面を守っているのでしょう、
天然の氷温設備で雪国の知恵と恵みですね。

しかも雪室で保存した野菜などは
味が甘くなるのです。

糖分を出して自分が凍ってしまわないように
がんばるんだそうです。(笑)

うちの方でこれをやったら 次の春になるまで
取り出せないし 凍結と解凍を繰り返すと
すぐに傷んでしまうので たぶん原形を
留めていないでしょう。

湿り気の多い寒さと乾燥した寒さの違いは
歴然としていますねえ。

あらためて書き記してみると 無駄に寒さが
厳しいだけみたいな土地柄に思えてきて
少し気持ちが落ち込んできましたが…
気を取り直して。

 

素直に辛抱強く春を待つ

そんなわけですので 本当に雪が雨になるころは
実際には凍土がとけるのです。

凍るのには相当なエネルギーが
必要なんだろうなと思うのですが
その氷をとかす 春の優しい雨には
暖かさという強烈なエネルギーがあるんだなと…。

うちの辺りは優しい雨が降っては凍り
それが少し緩んで また雨が降って…を
相当繰り返さないと 本当に氷を
とかすまでにはいきません。

ざっくりともうふた月くらいはかかるでしょうか。

ゆっくりゆっくり 本当に暖かくなるのかなあと
思うくらいゆっくりと…。

ほんの少し 北の方から寒気が下りてきただけで
あっという間に冬へ逆戻り…。

光はわりと春っぽいのに 風が冷たいままで
なかなか暖かくならないのです。

それでいて凍っていた残雪がとけると
ひどくぬかるむんですよ。

足を取られ易いし ハネが飛んで汚れるし
歩くのに細心の注意が必要なので嫌なんですよね。

そんなことに気が付くと そうか
もう春も近いんだな…とは思うのですが。

あともう少し静かに上手くに歩くようにすればと…
あんよはじょうず…。

ともあれ今日の「雨水」の候に ふと思った時、
気が付いた時だけでもひそやかな春の忍び足を
捕まえられたらいいなと思うのです。

 
お読みいただきまして ありがとうございました。

 

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